[Disc 1]
01ファースト・ラビット
映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』主題歌のアップ・チューン。傷付いても夢を探しに行く“最初のうさぎ”になるんだ、と宣言する力強いナンバーだ。
02黄金センター
大場美奈、島崎遥香ら“チーム研究生”によるナンバー。研究生としての立ち位置から、選抜メンバーに上がりセンターを勝ち取るための激しい競争を描く。“格差上等”“若さは伸びしろ”など、勝ち気な宣言が頼もしい。ミックスのような掛け声も楽しい。
03ミニスカートの妖精
派生ユニット“ミニスカート”の楽曲を伊豆田莉奈、サイード横田絵玲奈、平田梨奈が歌ったキュートなポップ・チューン。ミニスカートで妖精に変身してオーディションを受けようと、アイドルを夢見る乙女心を歌う。少し不安定な歌唱も曲の世界にピッタリ。
04上からマリコ
“シングル選抜じゃんけん大会”に優勝した篠田麻里子をセンターに据えた24thシングル。AKB最年長である篠田のキャラに合わせた年上の女“マリコ”に翻弄される恋愛を男目線で描くアッパーなナンバー。“上からマリコ〜”のサビのメロディが印象的。
05アンチ
11期生までの“チーム研究生”による攻撃的なナンバー。AKBを、あるいは自らの“推し”以外のメンバーを叩く“アンチ”と呼ばれる存在を歌っているが、“アンチが生まれてスターは育つ”と綴るあたりはアイドル・プロデュースの申し子・秋元康らしい。
06檸檬の年頃
小林茉里奈、名取稚菜、佐々木優佳里、武藤十夢によるマイナー調のミディアム・ナンバー。曲中の台詞も含め、80年代アイドル・テイスト満載。青い檸檬のように甘酸っぱい恋愛を歌う。“フレッシュレモン”こと市川美織が参加していないのは残念な気もする。
07恋愛総選挙
AKBファミリー148人をフって、一人を選ぶことで話題になった『AKB 1/149 恋愛総選挙』CM曲。指原莉乃、高城亜樹らによるユニット“YM7”のナンバーで、学校で密かに行なわれる“恋愛総選挙”にまつわるドタバタを描いた楽しいナンバー。
08野菜占い
“野菜シスターズ”名義でのサンバ・テイストのナンバー。“人は誰でも野菜に似てるよ”という突拍子もない宣言からはじまる詞の世界は独特だが、ひたすらに野菜を羅列するサビのリズム感は思わず口ずさみたくなる。サンバ・アレンジとのマッチも楽しい。
09Everyday、カチューシャ
“女の子たちが集まると、とっておきの夏が来る”がキャッチ・コピーの21stシングル。夏にぴったりのキラキラと爽やかなサウンドにのせて、“カチューシャ”をつけたかわいい君との恋を歌う。キャッチーなサビの破壊力は抜群。
10走れ!ペンギン
織田哲郎が作曲を手がけた“チーム4”による楽曲。仲の良い友達からも一番人気のあなたのことが好きだけど、押しのけて行くことはできないから群れのなかから見ていよう……“ペンギン”的な複雑な乙女心に喝を入れる恋愛応援ソング。
11ロマンスかくれんぼ
12期研究生、大森美優のソロ・ナンバー。誰にも言えない初恋を描いた歌詞と、歌謡曲テイストを前面に押し出したアレンジとの相性は抜群。大森の心地よく伸びる歌声も見事で、憂いをはらんだ微妙な感情表現もうまくこなしている。
12蕾たち
“Team 4+研究生”名義でのアップ・テンポのポップ・チューン。雨風に打たれても、大地にしっかりと根をはって花を咲かせるんだ……不安や焦りは持ちつつも、華やかな未来を信じるポジティヴな歌詞が力を与えてくれる。
13ユングやフロイトの場合
仁藤萌乃、石田晴香らが参加した“スペシャルガールズC”名義でのドラマティックなバラード。“ユングやフロイト”という歴史的な哲学者の名を挙げ、彼らが恋をした時はどうだったんだろう? と綴る歌詞がユニーク。美しいメロディとコーラスも秀逸だ。
14フライングゲット
ラテンとロックの要素を併せ持った熱っぽいアレンジが印象的な22ndシングル。正規の発売日よりも前に商品を手に入れる“フライングゲット”という単語を引き合いに出し、周りを出し抜いて君の気持ちを一足先に手に入れる、と声高に歌い上げる。
15風は吹いている
“少しずつ、前に進もう”がキャッチコピーの23thシングル。東日本大震災への復興応援ソングとして制作されており、しっかりと大地を踏みしめるかのようなスケールの大きなサウンドが特長。できることを始めよう、というメッセージが心に響く。
16桜の木になろう
AKB48が主演した日本テレビ系ドラマ『桜からの手紙 〜AKB48 それぞれの卒業物語〜』主題歌の20枚目のシングル。卒業をテーマに歌ったいわゆる“桜ソング”だが、是枝裕和が手がけたMVで補完する歌詞のストーリーは感動的。
17GIVE ME FIVE!
メンバーがそれぞれの楽器を演奏した“Baby Blossom”名義での披露も話題となった25thシングル。推進力の強いビートで突き進むバンド・サウンドにのせた“桜ソング”で、卒業は出口ではなく入り口だ、と力強く宣言する。
[Disc 2]
01Hate
クラブ・テイストのエレクトロなアレンジが新鮮な“チームA”名義でのミディアム・アップ・ナンバー。嘘や気まぐれにふりまわされ、傷付けられたあなたへ“I hate you!”と最後通告をするも、離れられないもどかしさを歌う。
02プラスティックの唇
篠田麻里子のソロ曲にして、サイバーなアレンジでグイグイと引っ張るエレクトロなダンス・ナンバー。エフェクトをたっぷりとかけた無機質な印象を与えるヴォーカルは、ロボットのような恋を綴った歌詞の世界にリンクしている。
03思い出のほとんど
前田敦子と高橋みなみのデュエットによる感動的なバラード。卒業する前田とAKBを引っ張ってきた高橋、という特別な二人の関係を直接的にイメージした歌詞が並び、思い出を回想しながらもそれぞれに前を向いて歌う姿が目に浮かぶようだ。
04家出の夜
“チームK”によるアップ・テンポのカラフルなナンバー。当てなんかなにもないけれど、ここではない遥かな地へ……こみ上げる情熱を胸に、“家出宣言”する力強い歌唱が胸に響く。まわりを見ずに真っ直ぐに進む姿はどこか微笑ましい。
05スキャンダラスに行こう!
小嶋陽菜と大島優子によるロックンロール・ナンバー。“恋をしようが誰と寝ようがどうでもいいでしょう”“美しけりゃ何もやっても許されるの”とドキッとさせるような言葉が並ぶが、ポップでキュートな曲調も相まって嫌な感じはしないのが楽しい。
06ノーカン
夢にまで見た王子様をせっかく見つけたのに、彼は恋人ができないと嘆いていた友達の彼氏だった……“チームB”による女同士の日常的な戦いを描いたちょっぴり怖いポップ・チューン。間の手のように挟み込まれる本音がユニークだ。
07アボガドじゃね〜し…
渡辺麻友と指原莉乃によるカラフルなポップ・ナンバー。イチゴ、バナナ、アップル、メロンなど、かわいい女の子を果物にたとえ、そこに紛れる私はアボ“カ”ドだとする自信なさげな乙女心を、アイドル成分高めなキュートなサウンドにのせて歌う。
08直角Sunshine
“チーム4”による爽やかに駆け抜ける青春ソング。受験勉強に引き裂かれた二人の夏。声だけでも聞きたいけれど、心配させないように春が来るまでひとりで待ってるよ、とけなげな乙女心をまっすぐに歌う姿にキュンとさせられる。
09僕たちは 今 話し合うべきなんだ
板野友美と柏木由紀のデュエットによるミディアム・バラード。同じ教室にいる君に恋をしてしまったけれど、なかなか距離を縮めることのできないもどかしい思いを綴る。“斜め後ろの席に座っていた”など、舞台装置の使い方の巧みさは見事。
10さくらんぼと孤独
マーチのようなスネアにのせて“さくらんぼ 食べたい”と唐突にはじまる研究生によるナンバー。諦めれば楽になるけれど、夢を見続けたいんだと綴る研究生たちにピッタリの前を向いた歌詞を、未来を感じさせるスケールの大きなサウンドにのせて歌い上げる。
11大事な時間
アサヒ飲料「WONDA 金の微糖」CMソングの壮大なミディアム・バラード。ピアノを中心にしたサウンドをバックに、少しぐらい休んでも長い人生ではそんなに変わらないよと温かく囁きかける。AKB版「レット・イット・ビー」ともいえるナンバーだ。
12いつか見た海の底
渡辺麻友、島崎遥香、渡辺美優紀ら“Up-and-coming girls”名義でのナンバー。ロック・テイストをベースに、夏を感じさせるキラキラとしたサウンドで軽やかに駆け抜ける正統派アイドル・ナンバーといった仕上がりだ。
13ぐ〜ぐ〜おなか
農林水産省のキャンペーン「めざましごはん」CMソング。おもちゃ箱のようなかわいらしいアレンジとキュートな歌唱がピッタリとハマっている。朝ご飯に合うおかずを次々にあげていくサビは思わずお腹が鳴りそうだ。
14やさしさの地図
日本赤十字社のCMに起用されたポップ・チューン。やさしさを心の地図にして前へと進んで行こう……デコボコな坂道のような困難な未来を前に、お互いが声を掛け合ってひとつになろうと歌う。真っ直ぐな願いをそのまま声にしたような歌唱が高らかに響く。
15行ってらっしゃい
アサヒ飲料「WONDA モーニングショット」CMに起用、ゆったりとした心温まるバラード。遠い街に暮らすあなたを思いエールを送る歌詞で、ラストの“今日も 行ってらっしゃい”のフレーズにしゃきっと背筋が伸びるようだ。
16青空よ 寂しくないか?
AKBに加え、SKE、NMB、HKTのメンバーが勢ぞろいしてのナンバー。青空に君を思い、優しく語りかけるハートウォームな楽曲で、アレンジはごくごくシンプル。大人数による歌唱もトリッキーなことはせず、その潔さが胸に迫る。
17桜の花びら (前田敦子 solo ver.)
インディ・レーベルから発表されたAKB48の記念すべきデビュー・シングルの、前田敦子ソロ・ヴァージョン。テンポをぐっと落とし、ピアノとストリングスによるサウンドをバックに、思い出を噛みしめるように歌い上げる姿は感動的。
[Disc 3]〈DVD〉〈振り付け映像〉
01Everyday、カチューシャ
02風は吹いている
03フライングゲット
04上からマリコ