ミニ・レビュー
約1年ぶりに放たれるシングル。トロピカルなフレーズから一転、躍動的になる展開がキャッチーな「露命」。オリエンタルな音階で疾走する「警醒」、3拍子で刻むメロディが素晴らしい「鼎の問」は名曲の香り。普遍的であり、どこか聴き手を突き放した、彼らの唯一無二な存在を見せつけた3曲。
ガイドコメント
約1年ぶりとなるブラフマンのレコーディング作品。彼らの新たな可能性を感じさせるタイトル曲、アグレッシヴなビートが駆け抜ける「警醒」、スケール感あふれる「鼎の問」と、テイストの異なる魅力的な3曲を収録。
収録曲
01露命
“露のようにはかない命”という意味を持つ美しいタイトルが印象的な5枚目のシングル。タイトルを象徴するような幻想的なイントロから、強烈な破壊力を持った音塊とともにシャウトへと突入。彼らの震災以降の活動とリンクしたメッセージが突き刺さる。
02警醒
TOSHI-LOWを除いたメンバーによるシャウトが大半を占める、殺傷力の高いハードコア・ナンバー。スカっぽいフレーズを瞬間的に入れてみたりとセッション性が高いアレンジは緊迫感と勢いに満ちており、熱量の高い演奏が魅力。
03鼎の問
原発問題に対して強烈なメッセージを込めたMVも話題を呼んだミディアム・ナンバー。ギター・リフを中心にしたサウンドは優しさすら漂うものだが、希望を見据えつつも現状を歌う言葉はエモーショナルなヴォーカルもあいまって強烈な鋭さを放っている。