ミニ・レビュー
R&B系女性シンガーのベスト・アルバム2枚同時発売のうちの1枚で、“人生”をテーマにした14曲を収録。ハスキー・ヴォイスで高らかに歌い上げる、スケール感のあるバラードが多く、その高い歌唱力を再確認できる。テッド・ジャンセンによるリマスタリングも秀逸な出来。
ガイドコメント
2012年11月7日リリースのJUJU初となる2枚同時リリースのベスト・アルバム。R&Bやバラードをはじめ、幅広い楽曲を歌ってきたJUJUのオリジナルから珠玉の名曲をセレクト。本作は、人生の素晴らしさや苦しさを綴った「LIFE」編。
収録曲
01光の中へ
2004年にリリースされた記念すべき1stシングルのリミックス。DJ HIROnycによるサンバ/ボッサ・ハウス風のシャレたアレンジは、切ないバラードの印象が強いJUJUの新鮮さを引き出す。タイトルにぴったりの輝きが注ぎ込まれている。
02奇跡を望むなら...
NYでの盟友、E-3が手掛けた3rdシングル。やわらかい光が照らすようなハートウォームなバラードで、きっと探していた未来が微笑んでくれるよと優しく語りかける。じんわりと胸を打つ佳曲だ。スバル「レガシィ アウトバック」CMソング。
03Wonderful Life
アルバム『BEST STORY』用に仕立てたリミックスで、原曲は1stアルバム表題曲。弦を活かしたCHOKKAKUのアレンジをバックにしたソフト・ポップスで、涙した数だけ素敵な日々が待っていると歌う人生賛歌。歌唱もどこか吹っ切れて、晴れ晴れとしている。
04空
映画『しあわせのかおり』主題歌となった7thシングル。挫折を味わっても何も変わらず見守ってくれた空へ感謝し、再び歩き出す決意を歌う。寄り添うような優しい雰囲気のもと、温かくも芯の通ったヴォーカルで展開する独白的なバラードだ。
05LOVE TOGETHER
JUJUとの初邂逅となった松尾“KC”潔とMaestro-Tのコンビで手掛けたラヴリーなポップス。恋のときめきをそのまま音像化したようなスパークリングな曲調に、リズム隊も踊る。思わず笑顔があふれそうなメロディも、瑞々しい歌唱を生んでいる。
06明日がくるなら (JUJU with JAY'ED)
JAY'EDを迎えての10thシングルは、映画『余命1ヵ月の花嫁』主題歌。映画の世界観に沿った、二人に残された限りある時間がテーマ。気持ちを絞り出すような歌唱とJeff Miyaharaによる切ない旋律に胸が詰まる、JUJUの代表曲といえるバラードだ。
07PRESENT
RAM WIREの面々が参加した11thシングル。冬の風景をイメージさせるハートウォームな曲調に乗せ、別れを経て新たな幸せへと歩き出す心情を歌う。悲しみからちらりと覗かせる希望の光を表現するのに、JUJUのハスキーで温もりあるヴォーカルはまさに適役。
08S.H.E.
花王『アジエンス』CMソングへ書き下ろした12thシングル。自分らしく生きられたら、きっと昨日より今日の私は強いはず……夢を諦めかけた自分へのエールを、涙腺を刺激するドラマティックなバラードで綴る。曲名はセクシャリティ・ヒューマテニィ・エターニティの略。
09Trust In You
眩しさも散りばめたミディアムR&Bで描くのは、遠くにいる君へ送る“ずっと変わらずいるよ”というメッセージ。“信じているよ、強く、強く”をはじめ、センシティヴな歌唱が耳を引く。テレビ朝日系ドラマ『警視庁 失踪人捜査課』主題歌となった13thシングル。
10また明日...
フジテレビ系ドラマ『グッドライフ』主題歌となった17thシングル。二人で過ごせる日に終わりがくるのなら、今はただ抱きしめてあげたい……切実に絞り出すような歌唱が胸を突くドラマティックなバラード。悲痛なほどの想いが伝わるナンバーだ。
11願い
映画『犬とあなたの物語 いぬのえいが』主題歌として書き下ろした16thシングル。もう再び戻ることのないあなたとの日々に戸惑う気持ちを、センチメンタルに綴ったミディアム・バラードだ。どんよりと暗くせず、希望が見える優しい展開が涙腺を緩める。
12花がめぐるところへ
さよならは終わりじゃない……きっとかけがえのない思いと一緒に歩み出せるはずと告げる、新たな旅立ちへのメッセージ・ソング。春らしく麗しいメロディが清らかに心を包んでくれる。13thシングル「ただいま」のカップリングとなったジャックスCMソング。
13ただいま
TBS系ドラマ『もう一度君に、プロポーズ』主題歌に起用された21stシングル。タイトル同様、ホッとした安堵感が伝わるハートウォームなミディアム・チューンで、やっと見つけた愛すべき帰る場所への思いを綴る。JUJUの歌唱もぬくもりにあふれている。
14ありがとう
川口大輔による涙を誘うメロディが心を刻むバラード。大切なあなたとの出会いに感謝しながら、これからも二人で一緒に歩んでいきたいと願う。後半に迎えるドラマティックなブリッジが、壮大なストーリーを演出。映画『ツナグ』主題歌となった22ndシングル。