ガイドコメント
デビュー作で全米初登場1位の快挙を成し遂げた平均18歳のUK5人組、“1D”ことワン・ダイレクションの2ndアルバム。第1弾シングル「リヴ・ホワイル・ウィアー・ヤング」など、1Dポップの完成形といえるセンセーショナルなポップ作となっている。
収録曲
01リヴ・ホワイル・ウィアー・ヤング
2ndアルバム『テイク・ミー・ホーム』からの1stシングルで、制作はラミ・ヤコブ&カール・フォーク。人生を思い切り楽しもう! と歌う若者ならではのポップ・ロックだ。“クレイジー、クレイジー、クレイジー”のフックがとてもキャッチー。
02キス・ユー
シェルバックがライティングに参加した、ラミ・ヤコブ&カール・フォーク制作による若々しいポップ・ロック。どこを切っても見事なまでに快活で晴れ晴れとした展開のなかで、サラっと“キスさせてよ”と言ってのけるあたりがニクい。
03リトル・シングス
アコースティック・ギターを基調にした穏やかなラヴ・バラード。エド・シーランの色が濃く出たジェイク・ゴスリングのプロデュース曲で、君がコンプレックスに思う部分もすべて好きなんだよと告げる。心優しいヴォーカルが肌身に沁みるよう。
04カモン・カモン
レオナ・ルイス作品などを手掛けるジュリアン・ブネッタがお膳立てした、リズミカルなビートで刻むアッパー・ポップ。パーティで見つけた君に“さあ、一緒に踊ろう”と誘うナンパ・ソングだが、彼らが歌うと実にフレッシュで甘酸っぱい。
05ラスト・ファースト・キス
ライティングにメンバーのリアム、ルイ、ゼインが参加し、ラミ・ヤコブ&カール・フォークが制作。最後のファースト・キス=君の最後の恋の相手になりたいんだと告げるラヴ・ソングで、大らかだが力強さも感じるミディアムとなっている。
06ハート・アタック
マルーン5「ムーヴス・ライク・ジャガー」ほか人気作を提供するシェルバックが、ラミ・ヤコブ&カール・フォークら盟友へ加わり制作。なるほどマルーン5を思わせるラインがツボなグルーヴィ・ポップだ。君への未練タラタラな気持ちをジェラシーたっぷりに歌う。
07ロック・ミー
クイーン「ウィー・ウィル・ロック・ユー」風のスタジアム・ロックを意識したパートを導入。悩ましげなメロディ・ラインに乗せ、君に別れを告げた自分を憂う。力強いが無情も感じるヴォーカルが印象的な、ドクター・ルーク制作によるミディアム・ロックだ。
08チェンジ・マイ・マインド
ただの友達、それともそれ以上?……微妙な距離を縮めたい男の気持ちを吐露したラヴ・ソング。端麗な旋律に添うような、表情豊かなヴォーカルが美味だ。安らぎと包容を兼ね備えた楽曲は、ラミ・ヤコブ&カール・フォークが仕上げた。
09アイ・ウッド
27のタトゥーにクルマ通学の彼がいる君に恋した、男の悲しい片想いを描く。僕だったらきっと君に喜びもキスも与えてあげられるのに……そんな妄想をあざ笑うような痛快なポップ・ロックというギャップも楽しい。マクフライのトム・フレッチャーが参加。
10オーヴァー・アゲイン
ジェイク・ゴスリングによるもの憂げなメロディ・ラインがやるせなさを響かせる。一人でいたいと強がってばかりの君に、“もう一度やり直そう”と語りかけるミディアム・チューンだ。心の機微を映し出した彼らのヴォーカルにも注目したい。
11バック・フォー・ユー
君の元に帰るから心配しないで……。その詞世界には、ツアーで転々とする彼らの本音を代弁したかのようなリアリティが漂う。繰り返す“バック・フォー・ユー”のキャッチーなフックがクセになる、親近感あふれる明るいポップ・ロックだ。
12ゼイ・ドント・ノウ・アバウト・アス
ヴォーカル・グループが歌いそうなコンテンポラリーR&B調のミディアム・バラードだが、個々の歌唱力が高い彼らにはぴったりフィット。ジュリアン・ブネッタによる切ない美メロ・トラックに乗せ、僕らの愛の深さを誰もわかっちゃいないんだと嘆く。
13サマー・ラヴ
スティーヴ・ロブソン制作のもと、メンバーもライティングに参加。夏の終わりから秋の訪れを感じる甘くもほろ苦い後味が残るサウンドを背景に、ひと夏の恋のストーリーを綴る。ギターの爪弾きが哀愁を帯びたミディアム・ポップ・チューンだ。
14シーズ・ノット・アフレイド
15ラヴ・ユー・ファースト
16ノーバディ・コンペアーズ
17スティル・ジ・ワン
18トゥルーリー・マッドリー・ディープリー
君が隣にいる幸せを感じて、本当に心の底から君に恋したんだ! と興奮を抑えきれずに語る。アコギの爪弾きを軸にしたほのぼのとした温もりが伝わる曲調ゆえ、ヴォーカルが強調されダイレクトに心情が届く。制作はトビー・ギャッド。
19マジック
軽快な“ダダッタ、ダダッタ〜”のフレーズやクラップなど、ジョイフルな雰囲気で展開するポップ・チューン。フレッシュな歌唱で、君が恋の魔法をかけたんだとゾッコンな様子を歌う。制作はおなじみラミ・ヤコブ&カール・フォーク。
20イレジスティブル
トム・フレッチャーはじめ、マクフライの面々が制作参加したギター・ポップ。チラチラとカントリー風の音も感じさせる感傷的なサウンドのなかで、別れを言う君を前になにもできない男の気持ちを綴る。わびしくはかないギターがジワジワと胸を締めつけるようだ。