ガイドコメント
柴田淳がデビュー11年目にして放つ初のカヴァー集。「木綿のハンカチーフ」「Mr.サマータイム」「異邦人」など、彼女のルーツともいえる70年代の名曲の数々を透明感のあるヴォーカルで歌い上げる。
収録曲
01異邦人
2012年10月リリース、70年代の名曲カヴァー・アルバムの冒頭曲は、1979年にリリースされた久保田早紀「異邦人」のカヴァー。軽快なテンポにアレンジされているので、切なさを湛えたヴォーカルもどこか爽やかに聴こえる。
02みずいろの雨
1978年に発表された八神純子の代表曲のカヴァー。エモーショナルなメロディとともに高らかに鳴るホーンがドラマティックな歌謡曲に仕上がっている。情熱的でありながらも冷静さを兼ね備えたヴォーカルがクセになる。
03迷い道
1977年リリースの渡辺真知子の1stシングルのカヴァー。哀愁漂うメロディと切ない歌詞を紡ぐヴォーカルは儚げでありながら凛としていて、芯の強さを感じさせる。ヴォーカルと楽曲の相性の良さに惚れ惚れすること必至。
04あなた
1973年発表の、小坂明子のデビュー・シングルのカヴァー。どうしようも切なく悲しい歌詞を紡ぐヴォーカルは、儚げでありながらも芯の強さを感じさせ、絶望的なキーワードがちりばめてあるにも関わらず、希望を感じさせてくれる。
05木綿のハンカチーフ
太田裕美が1975年にリリースした、松本隆作詞、筒美京平作曲による名曲のカヴァー。木枯らし、木綿、ハンカチーフなど、70年代フレイヴァー満載の歌詞が新鮮に響く。高音の可憐な歌声の響きに聴き惚れるキュートなナンバーに仕上がっている。
06飛んでイスタンブール
1978年に発表された、ちあき哲也作詞、筒美京平作曲による庄野真代のナンバーのカヴァー。エキゾチックなサウンドと韻を踏んだ歌詞がシュールな趣を持つ、シリアスでクールでありながらもどこかファニーな印象だ。
07青春の影
チューリップが1974年にリリースした、財津和夫が作詞作曲を手がけた通算6枚目のシングルのカヴァー。穏やかなピアノの音色をメインにしたシンプルな演奏と儚げな歌声に、静かな感動を覚える。流麗なコーラスも印象的だ。
08秋桜
山口百恵の1977年発表の19枚目のシングルで、作詞・作曲を担当したさだまさしの代表作の一つでもある楽曲のカヴァー。ピアノをメインにしたシンプルなサウンドと哀愁漂うヴォーカルがマッチしている。嫁ぐ娘が母を想う歌詞を切々と歌い上げる。
09東京
フォーク・ソング・グループ、マイ・ペースが1974年にリリースしたデビュー・シングルのカヴァー。哀愁漂うメロディを紡ぐ、クールなヴォーカルがクセになる。東京にいる恋人と別れることを決めた切ない歌詞が胸に響く。
10スカイレストラン
コーラス・グループ、ハイ・ファイ・セットの1975年発表の楽曲のカヴァー。荒井由実による、別れを予期した女性の心理を繊細に描いた歌詞が切なく痛々しい。マイナー調の哀愁漂うサウンドがやり切れない思いに拍車をかける。
1122才の別れ
1975年にリリースされた、フォーク・デュオ、風のデビュー・シングルのカヴァー。好きだった人と別れ嫁ぐことに決めた女性の切ない心情を、哀愁漂う寂し気なメロディで紡いだフォーク・ソング。感情的になりすぎない、フラットなヴォーカルが耳に残る。
12Mr.サマータイム
1978年リリースされた、コーラス・グループ、サーカスのシングルのカヴァー。もともとはフランスのシンガー・ソングライター、ミッシェル・フュガン作曲のナンバーの日本語カヴァーで、不倫を悔やむ女性の心情を歌ったもの悲しいメロディのナンバーだ。