ミニ・レビュー
コルンゴルトの協奏曲を核に、1930年代以降の映画音楽に焦点を当てたCD。ベネデッティは要所要所でアクセルをグイッと力強く踏み込んで、聴き手の心に揺さぶっていく。その語り口の巧さは名女優のセリフ回しのよう。往年の映画スターのようなジャケット写真を含め、ユニークな世界観を味わえる魅力的なアルバムだ。
ガイドコメント
スコットランド出身、UKの国民的アイドルとして人気の高い女流ヴァイオリニスト、ベネデッティのアルバム。映画『シンドラーのリスト』メイン・テーマなどヴァイオリンが印象的に使われた映画音楽を中心に、美しいメロディが詰まった一枚だ。
収録曲
01映画「シンドラーのリスト」〜メイン・テーマ (J.ウィリアムス)
02歌劇「死の都」op.12〜ピエロの踊り歌 (コルンゴルト/ウィルムス編)
03首の差で (映画「セント・オブ・ウーマン」より) (ガルデル/レネハン編)
04映画「馬あぶ」組曲op.97〜ロマンス (ショスタコーヴィチ)
05ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35 (コルンゴルト)
06映画「ラヴェンダーの咲く庭で」〜メイン・テーマ (ヘス)
07映画音楽「呼応計画」op.33-2〜アンダンテ (ショスタコーヴィチ)
08映画「ジェーン・エア」〜エドワードと私 (マリアネッリ)
09映画「イースタン・プロミス」〜コンチェルティーノ (ショア)
10ピアノ四重奏曲イ短調 (映画「シャッター・アイランド」) (マーラー)
112つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品〜前奏曲 (映画「馬あぶ」) (ショスタコーヴィチ)
12歌劇「死の都」op.12〜マリエッタのリート (コルンゴルト)
演奏
ニコラ・ベネデッティ(VN) (1)(2)(4)〜(9)(12)キリル・カラビツ指揮 ボーンマス交響楽団 (3)(11)アレクサンダー・シトコヴェツキー(VN) (10)トム・ダン(VA) (3)(10)レオナルト・エルシェンブロイヒ(VC) (3)クセーニャ・シドロワ(ACD) (3)(8)(10)(11)アレクセイ・グリュニュク(P) (9)グレッグ・ノウレス(ツィンバロン)