ガイドコメント
前作『残響リファレンス』に続く、2013年3月6日リリースのアルバム。「The Beginning」「Deeper Deeper」「Nothing Helps」といったシングルを含む充実作。ジョン・フェルドマンらがエンジニアリングに参加。
収録曲
[Disc 1]
01Introduction〜Where idiot should go〜
アルバム『人生×僕=』のオープニングを飾る約1分のインスト。“馬鹿が向かうべき場所”という意味の副題が付けられているが、ギターの不穏なスクラッチ音、オーケストラによるマーチ風のシンフォニックなサウンドは、革命の志士が戦場へ向かうかのごときの勇壮さだ。
02Ending Story??
Takaのスクリーミングから爆発するようにサビが炸裂する展開がスリリング。重厚なリズム隊とギター、エモーショナルなヴォーカルなどが渾然一体となって推進力を見せる。アルバム『人生×僕=』の冒頭曲にも通じる室内オーケストラがさらなるスケール感を生み出す。
03ONION!
人生の“本質”へ向かって、“剥がしていく”=もがく姿をオニオンにたとえた、Taka作詞作曲の一曲。軽快なラップ風のパートから、終盤へ向けて畳み掛けるように熱量が上がっていくミクスチャー・ヘヴィ・ロックだ。
04The Beginning
メロディアスなサビと“このままじゃまだ終わらせることは出来ないでしょ”と扇動するメッセージが印象的な、映画『るろうに剣心』主題歌となった7thシングル。キャッチーなギター・リフや叙情的なピアノなど、疾走感を伴いながらも演奏全体に歌ごころを感じさせる。
05Clock Strikes
サビで一気に視界が開けるように叙情的なメロディが展開する、アルバム『人生×僕=』のリード曲。群集が歓声を上げているような展開部の“wow”の多重コーラスは、アリーナでの観客との一体感を想起させる、ライヴのアンセム・ソングになりそうだ。
06Be the light
2013年“3.11”に、字幕付き6ヵ国語版のPVが公開された、世界で発生したさまざまな事件や事故、自然災害に遭った人へ贈る鎮魂歌。ピアノを中心としたゆったり壮大な楽曲と、Takaの祈りや怒り、哀しみをすべて込めたヴォーカルが大きな感動を呼び起こす。
07Nothing Helps
「Deeper Deeper」とともに両A面シングルになったメタリックなヘヴィ・チューン。“何も助けてはくれない”というタイトルだが、自分たちの音楽活動を通して得た、“常に前へ進まなければ”という信条や決意とも取れるメッセージが込められている。
08Juvenile
性急なフレーズを弾くギターとヴァイオリン、Takaのスクリーミング、劇的な展開を見せる緊張感のある構成が面白い。“未熟さ”を意味するタイトルのとおり、若さゆえのアイデンティティ・クライシスを全編英語詞で吐き出している。
09All Mine
悲しげな旋律のピアノと深い音色のチェロを中心としたストリングスのみで展開する、美しいバラード。失ってしまった恋人を想って“ただ一緒に居たい”と願う、ストレートな愛の歌だ。Takaの透明感のあるファルセット・ヴォイス、ヴィブラートが心地よい。
10Smiling down
突然天国に旅立ってしまったと思しき“君”に対して、失った悲しみや自身の人生を見つめなおすというシリアスな詞が胸を打つ。追悼の思いが滲むエモーショナルなヴォーカル、メタリックに動きまわるギターが印象的なロック・バラードだ。
11Deeper Deeper
スズキ「スイフトスポーツ」CMソングに起用された8枚目のシングル。ダビーな処理が施されたヘヴィ・ロック・サウンドがユニーク。そんなミックスを手がけたのは、ザ・ユーズドやアット・ザ・パニック・ディスコなどで知られるジョン・フェルドマン。
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アルバム・タイトル『人生×僕=(人生をかけて僕は)』の方程式の“答え”は、“ロック”であり“気持ちがいいこと”。シンプルなギター・ロックの上で、赤裸々な言葉でバンドの“在り方”を、Takaがポエトリー・リーディングのように語る異色の一曲。
13the same as...
ヘンテコな家族の姿を描いた映画『グッモーエビアン』主題歌として書き下ろされた配信シングル曲。映画のストーリーに呼応した“愛の形”や“温もり”といった優しい言葉を並べ、叙情的なメロディやエモーショナルなサウンドで描写。アルバム『人生×僕=』の最後を締める。
[Disc 2]〈DVD〉〈STUDIO JAM SESSION〉
01The Beginning
02the same as...