ミニ・レビュー
どこか音の記憶がくすぐられつつも、これは! と新しい。10代半ばで渡英し才能を磨いた藤岡の作品は音の快楽のヘソを捕まえている。音楽が生成する構造に立ち入り、音は既成の立ち現れ方をしないにもかかわらず、感性を逆立てない。だから唐突でありながら耳にして即時にカラダが快感を覚えているのだ。
ガイドコメント
国際的にも熱い視線が注がれる作曲家、藤倉大のオーケストラ曲をまとめた作品集。2012年10月にサントリーホールにて開催された“作曲家の個展”の模様を収録したライヴ盤で、下野竜也率いる東京都so.の迫力ある演奏で楽しめる。
収録曲
藤倉大:
01「トカール・イ・ルチャール」オーケストラのための
02バスーン協奏曲
03ミラーズ (12人のチェロ奏者版)
04「アトム」オーケストラのための
演奏
下野竜也指揮 東京都交響楽団 (2)パスカル・ガロワ(FG)