ガイドコメント
前作『NEWTRAL』に続く、2013年7月24日リリースの6thアルバム。「ハルウタ」「風が吹いている」「123 〜恋がはじまる〜」「笑顔」といったシングルや、「日産セレナ」CMソング「マイサンシャインストーリー」など収録の充実作。
収録曲
01笑顔
吉岡自身も声優として出演した『劇場版ポケットモンスター』主題歌の26枚目のシングル。花が散ってまた咲くように、何度も幸せを繰り返して君と生きていこう……強い決意を持って歩く姿を音にしたような、少しハネ気味のリズムが心地よい。
02123〜恋がはじまる〜
「カルピスウォーター」CMソングの25thシングルは、本間昭光が編曲を手がけたアップ・テンポのポップ・ナンバー。“ともだち”から“こいびと”へのステップアップを狙う夏の恋を綴っており、キラキラとした物語とカラフルなサウンドの相性が抜群。
03ぱぱぱ〜や
ソウルフルなブラス・アレンジが印象的なグルーヴィなナンバー。“ぱぱぱ〜や”というキャッチーでかわいい言葉とは裏腹に、描かれるのは大人な雰囲気の恋物語。色っぽい表情を見せる吉岡のヴォーカルが新鮮だ。本間昭光によるアレンジの妙が光る。
04恋跡
山下穂尊が作詞曲を手がけたナンバー。どこか80年代的な匂いも感じさせる切ないメロディで、アレンジもそれに合わせたシンプルな仕上がりに。“「嫌い」になんてなれないのよ”とサラッと歌う吉岡のヴォーカルもハマっている。
05ハルウタ
映画『名探偵コナン 11人目のストライカー』主題歌の23rdシングル。バラードとしても成立しそうな美しいメロディだが、小気味いいギターのカッティングで引っ張るアップ・テンポのアレンジに。春っぽいストリングスもいいアクセント。
06マイサンシャインストーリー
「日産セレナ」CMソングとしても話題を呼んだ、ワクワクするようなアップ・テンポのポップ・チューン。力強いドラムやストリングスをはじめカラフルでゴージャスなサウンドだが、決してうるさくはなく、上質なポップスとして仕上げた島田昌典の編曲が見事。
07なんで
あなたになんで恋しちゃんたんだろう……いつのまにか誰よりも大切な存在になっていたあなたへの想いを綴った、切なくも温かいミディアム・ナンバー。全体を覆う曲調はポップだが、ストーリーを盛り上げる間奏の展開など亀田誠治のアレンジが光る。
08あしたのそら
アコースティック・ギターやフィドルをうまく用いた、カントリー調ののどかな空気が心地よいポップ・チューン。大切な人への感謝の気持ちを気取らない言葉で綴っているが、手紙を思わせる“です・ます”調の言葉遣いが効いている。
09風乞うて花揺れる
蔦谷好位置のドラマティックなアレンジが光るミディアム〜アップのナンバー。花や星、風や光など象徴的なモチーフを多く描きつつ、これまで歩いてきた、そしてこれから歩いていく道への想いを綴る。気負いすぎないヴォーカルに静かな決意と感謝を感じさせる。
10MONSTAR
セッションのようなカウントで幕を開けるアップ・テンポのロック・チューン。テンション高めの演奏に乗せて、愛しいキミ(=MONSTER)への強い想いをぶちまけるように歌う。“先生もゆってたでしょー”など、どこか気の抜けた言葉遣いが楽しい。
11恋愛小説
タイトルどおり、まるで“恋愛小説”のような切なくドラマティックな物語が綴られたナンバー。トレンディドラマ的なストーリーの影響か、どこか懐かしく思わせる王道的なアレンジが印象的。色気たっぷりのヴォーカルも魅力。
12東京
吉岡聖恵が作詞曲を手がけ、東京で生きていくことの葛藤を描いたナンバー。ピアノやギターを中心とした静かな導入から少しづつ熱を帯びていく蔦谷好位置のアレンジに呼応するような、吉岡のエモーショナルなヴォーカルが胸に響く。
13風が吹いている
NHK『ロンドンオリンピック・パラリンピック』放送テーマ・ソングとしても日本中に感動を呼んだ名バラード。ほぼヴォーカルのみの導入から、ストリングスとともに弾けるイントロは見事の一言。誰もが共感を抱く普遍的なメッセージで、強く背中押してくれる。
14ぬくもり
6枚目のアルバム『I』のラストを飾るのはドラマティックなバラード。故郷を出て上京していく主人公の想いを綴ってるが、その胸のうちは“上京”というシチュエーションを越えて胸に飛び込んでくる。まっすぐに伸びていく吉岡のヴォーカルも感動的。