ミニ・レビュー
ストイックに美しいバッハである。古楽演奏を特色づけている考証の新しさや即興的振舞いには頓着していない。装飾的な遊びはほとんど皆無と言っていい。まっすぐに旋律を歌わせ、パッセージをキメていく、いわば至極まっとうなことをやりながら、ムローヴァのヴァイオリンは聴くほどに耳を新しくする。★
収録曲
J.S.バッハ:
01ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042
02ヴァイオリン協奏曲ニ長調BWV1053 (原曲-チェンバロ協奏曲第2番ホ長調)
03ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV1041
04ヴァイオリンとチェンバロのための協奏曲ハ短調BWV1060 (原曲-ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲、2台のチェンバロのための協奏曲)
演奏
ヴィクトリア・ムローヴァ(VN) オッタヴィオ・ダントーネ(HC) アカデミア・ビザンチナ