ミニ・レビュー
南方幻想あるいはまだ見ぬ光景への憧れ。西欧の音の様式に中南米やスペインのソノリティを忍ばせた佳品の数々。響きの中心はヴィラ=ロボスの好んだチェロとギター。その音の潤と水気を湛えた色と光、心の奥底を妖しくざわめかせるウタのさまよいが、浸って耽ってじわと心地いい。技ありのコンピ。
ガイドコメント
伊藤ゴロー選曲によるカフェで聴きたいクラシック・リラクゼーション・アルバム。通常の有名曲コンピとは違い、“TROPISM”をテーマに、凝った選曲が魅力。美しく繊細なメロディを気軽に楽しめる隠れた名曲集ともいえる。
収録曲
0111月のある日 (ブローウェル)
02ヴィオラとピアノのためのソナタ〜第1楽章 (ジナタリ)
03間奏曲 (イベール)
04花の分類 (ヴィラ=ロボス)
05イスファハンのバラ (フォーレ)
06ブラジル風バッハ〜第5番 アリア (ヴィラ=ロボス)
07組曲「プラテーロと私」〜散歩 (サインス・デ・ラ・マーサ)
08ピアノ三重奏曲〜第3楽章 (ラヴェル)
09スペイン舞曲集op.37〜第2番 オリエンタル (グラナドス)
10プレリュード第6番 (モンポウ)
11チェロとピアノのための3つの小品〜第1番 (ブーランジェ)
12チェロとピアノのための3つの小品〜第2番 (ブーランジェ)
13即興曲第15番「エディット・ピアフを讃えて」 (プーランク)
14カヴァティーナ (マイヤーズ)