ミニ・レビュー
Kinki Kidsの33枚目のシングル。「まだ涙にならない悲しみが」「恋は匂へと散りぬるを」の両A面シングルだが、収録曲すべてがA面になりえる完成度の高さ。織田哲郎、亀田誠治、吉田健ら作家陣の職人魂もさることながら、この歌謡路線を取らせたら、彼らの右に出るものなし! これぞキンキの真骨頂!
ガイドコメント
2013年10月23日リリースの33rdシングル。“LOST LOVE”をテーマに、切ない悲恋をメジャーとマイナーのアップ・テンポで描いた、「まだ涙にならない悲しみが」と「恋は匂へと散りぬるを」の両A面。「雨虫」「流星」をカップリング。
収録曲
01まだ涙にならない悲しみが
“LOST LOVE”をテーマにした33枚目のシングル。織田哲郎ならではの清々しさをまとったポジティヴなポップ・ロック・サウンドに乗せ、未来へたどり着けなかった二人の恋愛の結末を綴った大人の失恋ソングだ。“ほんとうの愛は消えないから”の言葉が切ない。
02恋は匂へと散りぬるを
「まだ涙にならない悲しみが」と両A面の33枚目のシングル。吉田建が手掛けた哀愁漂うアップ・テンポのナンバーで、終わりを告げそうな恋の予感に涙する女心を歌う。センチメンタルなメロディと胸をざわめかせるストリングスが、よりドラマティックに演出。
03雨虫
君と逢える日はもうやってこないのだろうか……雨宿りにやって来る雨虫を忘れようとしていた君との想い出に見立てたミディアム・バラード。麗しくも悲しいノスタルジックなメロディが、僕に残った後悔をいっそう寂しく、儚く映し出す。たそがれたヴォーカルが印象的。
04流星
リズミカルだがメランコリックな彩りで描く、ラテン調のポップ・チューン。僕を忘れたらもっと君は美しくなると強がって別れた悲しい想い出が、夜空に描かれるひとすじの流星とともに消えていく。センチメンタルな歌唱に儚さが募るラヴ・ソングだ。