ミニ・レビュー
最初の一音から音色やタッチが醸し出す、確たる音楽の指向性や世界観というものが抜きんでたピアニストには感じられるものだ。この小林のデビュー盤には間違いなくそれが痛感される。とりわけシューマンの「幻想曲」やリストの「オーベルマンの谷」での深みのある抒情と詩情の弾き分け方は脱帽ものである。
収録曲
シューマン:
01幻想曲ハ長調op.17
02献呈 (リスト編)
リスト:
03「巡礼の年第1年スイス」〜郷愁 (ル・マル・デュ・ペイ)
04「巡礼の年第1年スイス」〜オーベルマンの谷
05愛の夢第3番変イ長調