ミニ・レビュー
ジンマンのマーラー・シリーズ、ようやくの完結編の登場だ。他に類を見ない重要な作品とジンマン自身が述べているほどの“偉作”、悠久の時の流れを感じさせる、見通しの良い安定した演奏。カップリングのブゾーニも、マーラーが最後に指揮した作品であり、音楽的な同質性も興味深い秀逸さ。
ガイドコメント
ジンマンとチューリヒ・トーンハレo.によるマーラー交響曲全集の“真の完結編”とされる交響曲「大地の歌」。エキゾティシズムを色彩的で甘美な音楽で彩った傑作を、エルスナーとグラハムという万全の独奏者を得て描ききっている。
収録曲
マーラー:
01交響曲「大地の歌」
ブゾーニ:
02悲歌的子守歌op.42 (母親の棺に寄せる男の子守歌)
演奏
デイヴィッド・ジンマン指揮 チューリヒ・トーンハレ管弦楽団 クリスティアン・エルスナー(T) スーザン・グラハム(MS)