ミニ・レビュー
ピアノ四重奏を伴奏として編曲された歌曲集がぞっこんの美しさ。歌の情景を微細に映し出す響きの色使い、冽と澄明で豊艶に過ぎぬケルメスの声、緻密にして隙のないアンサンブル。音に触れた瞬間に耳が立ち、息を止めて聴き入るうちに研ぎ澄まされた時間の中に引き込まれていく。シュトラウス、妖しい!★
ガイドコメント
95年にドイツで結成されたフォーレ四重奏団による、R.シュトラウス生誕150年記念アルバム。ロマンティシズムにあふれた音色とケルメスの表現力ある歌唱に注目だ。マーラーの3作品をカップリング。
収録曲
R.シュトラウス:
01ピアノ四重奏曲ハ短調op.13
02〜
09歌曲集 (ディートリヒ・ツェルナーによるソプラノとピアノ四重奏用の編曲)〉
02ツェツィーリエop.27-2
03夜op.10-3
04あすの朝op.27-4
05献呈op.10-1
06ひそかな誘いop.27-3
07万霊節op.10-8
マーラー:
08思い出
09麗しきトランペットが鳴り響くところ
10ピアノ四重奏曲イ短調
演奏
フォーレ四重奏団(エリカ・ゲルトゼッツァー(VN) サーシャ・フレンブリング(VA) コンスタンティン・ハイドリッヒ(VC) ディルク・モメルツ(P)) (2)〜(9)ジモーネ・ケルメス(S)