ミニ・レビュー
活動9年目で9枚目となるフル・アルバム。パフォーマーがいて、ラッパーがいて、男女ツイン・ヴォーカルで、バッキバキなダンスも歌心あるバラードもOK。ここまでてんこ盛りにブッ込んでも散漫にならず、むしろ一つひとつの要素がキラキラ際立っている。エンタテインメントの鑑である。
ガイドコメント
2014年10月1日リリースの9thアルバム。アニメ『ワンピース』主題歌「Wake up!」、「はたちの献血」キャンペーン・ソング「Love」などのシングル・ヒットに加え、 ドラマやCMタイアップ曲、新曲を含む、充実作だ。
収録曲
[Disc 1]
01Intro-GOLD SYMPHONY-
9枚目のアルバム『GOLD SYMPHONY』のオープニングを飾るインストゥルメンタル。バキバキのEDMサウンドから、アルバム・タイトルのモチーフともなったベートーヴェン「第九」へとモーフィングしていく2分半ほどの小品。
02Next Stage
ピアノをサンプリングしたクールなトラックによる導入から一転、攻撃的なEDMへと展開するアッパー・チューン。まだ見ぬ世界へと突き進む、強い意志を高らかに歌い上げる。日高光啓による高速ラップ・パートもさすがのクオリティ。
03SHOUT&SHAKE
シンセの音色を印象的に配したアップ。どこか色っぽい言葉使いとともにリスナーを扇動していくパーティ・チューンで、“君の心の叫びを聴かせて”と問いかけコール&レスポンス形式で進むサビはライヴでも盛り上がり必至だ。
04CIRCLE
ウィンター・バラードのような美しい導入を切り裂くように、日高光啓のラップが飛び込む冒頭のアレンジがユニークなポップ・チューン。90年代的などこか懐かしい王道J-POPサウンドとエモーショナルなメロディの融合が見事。
05HANDs
日本テレビ系で放送のドラマ『トクボウ 警察庁特殊防犯課』主題歌のシリアスなアップ・チューン。大切な人との出会いをきっかけに強くなっていく姿を、“めぐり逢い、惹かれあい、愛しあい……”と噛み締めるように描く歌詞が印象的。
06Love
多胡邦夫が作詞曲を手がけた39枚目のシングルは、ハートウォームなサウンドで固めたミディアム・バラード。タイトル通り“愛”について歌った感動的なナンバーで、ここで描かれるのは人類愛にも通じる壮大なメッセージ。ラストの合唱風パートも胸に残る。
07V.O.L
“Voice of Love”の頭文字をタイトルに冠したポップ・チューン。にぎやかに騒いでるような掛け声と80's風の軽やかなサウンドの相性は抜群。恋に落ちた男子の、思わず躍りだしたくなるような胸の内を歌った爽やかなテイストが魅力的だ。
08autumn orange
秋の夕陽に照らされてオレンジ色に染まる街の情景を託したタイトルが情緒的な一曲。ピアノを取り入れたファンタジックかつちょっぴり切なめなサウンドをバックに、あと一歩を踏み出すことのできない甘酸っぱい恋模様を描き出す。
09風に薫る夏の記憶
“夏祭り”などのワードをちりばめながら、大切な人と過ごす夏の思い出を描いたサマー・チューン。とはいえ、ストリングスやピアノを配したサウンドは切なさを前面に押し出しており、刹那的な“この夏”に馳せる主人公の想いが刺さる。
10さよならの前に
ピアノをアクセントにどこか懐かしくもセンチメンタルなサウンドを作り上げたミディアム・チューン。“さよならを告げるためにあんなに愛し合ったのかな”など、別れを描いた物語は切ないフレーズに満ちているが、温かなメロディからはポジティヴな姿勢も感じ取れる。
11Wake up!
TVアニメ『ワンピース』主題歌となった41枚目のシングル。“羅針盤”“航路”など、アニメの世界観を引き継いだフレーズを用いつつ、前へ突き進む姿勢と仲間との絆を歌う。ブラスも配したカラフルなサウンドが心が躍るアップ・チューンだ。
[Disc 2]〈DVD〉
01Love (Music Clip)
02Wake up! (Music Clip)
03風に薫る夏の記憶 (Music Clip)
04さよならの前に (Music Clip)
05Love (Music Clip Making)
06Wake up! (Music Clip Making)
07さよならの前に (Music Clip Making)