ミニ・レビュー
オーケストラがクラシック音楽の究極のエンタテインメントであることを思い知らされる演奏である。あえてロシアの名曲ばかりを集めたプログラムをこれみよがしに派手な表現で煽り立てていく。クオリティの高い演奏ながらそれ以上に表現の“ケバさ”が際立つが、その痛快さや豪快さは比類ない。
ガイドコメント
フィラデルフィア管の機能性がいかんなく発揮されたロシア名曲集。こうした小品を演奏させると、カラヤンに匹敵するくらいうまかったオーマンディの手腕が光っている。スラブ臭は薄いが、オケの魅力が存分に堪能できる。
収録曲
01交響詩「はげ山の一夜」 (ムソルグスキー/リムスキー=コルサコフ編)
02歌劇「金鶏」組曲 (リムスキー=コルサコフ)
03歌劇「雪娘」組曲〜軽業師の踊り (リムスキー=コルサコフ)
04歌劇「ムラダ」組曲〜貴族たちの行進 (リムスキー=コルサコフ)
05歌劇「皇帝サルタンの物語」組曲op.57〜皇帝の別れと戦場への出発 (リムスキー=コルサコフ)
06歌劇「クリスマス・イヴ」組曲〜ポロネーズ (リムスキー=コルサコフ)
07東洋幻想曲「イスラメイ」 (バラキレフ)
08バレエ音楽「赤い芥子の花」〜ロシアの水兵の踊り (グリエール)
09歌劇「ソロチンスクの市場」〜ゴパック (ムソルグスキー)
10組曲「仮面舞踏会」〜ギャロップ (ハチャトゥリアン)
11バレエ音楽「ガイーヌ」〜若い娘の踊り (ハチャトゥリアン)
12バレエ音楽「ガイーヌ」〜剣の舞い (ハチャトゥリアン)
13組曲「道化師」〜道化師のギャロップ (カバレフスキー)
14組曲「コーカサスの風景」op.10〜酋長の行進 (イッポリトフ=イヴァノフ)
演奏
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団
録音
(1)59.4 (2)59.3 (3)63.3 (4)(5)66.12 (6)(9)〜(11)66.