ミニ・レビュー
ヴィオラで弾く無伴奏チェロ組曲。まろやかでどこかノーブルな楽器の印象とは一線。くっきりと響きを立たせ、音楽のカタチをキリと明晰に耳に届ける。その音の姿、凛として瞭。チェロの重い響きとは異色の世界が広がる。さらに無伴奏に触発された現代作品をつなげることでその印象を深化する気鋭の逸作。★
ガイドコメント
高い注目を集めるヴィオラ奏者、メンケマイヤーの日本デビュー盤。通算5枚目となる本作は、バッハの無伴奏チェロ組曲のヴィオラ版とペンデレツキらの無伴奏現代作品を収録。刺激に満ちた2枚組となっている。
収録曲
[Disc 1]
01無伴奏ヴィオラ組曲第1番ト長調BWV1007 (J.S.バッハ)
02無伴奏ヴィオラ組曲第2番ニ短調BWV1008 (J.S.バッハ)
03無伴奏ヴィオラ組曲第3番ハ長調BWV1009 (J.S.バッハ)
[Disc 2]
01無伴奏ヴィオラのための「サラバンド〜J.S.バッハの追憶に」 (ペンデレツキ)
02無伴奏ヴィオラのための「ルーチェ・モレンダ (消えゆく光)」 (ヘルテンシュタイン)
03無伴奏ヴィオラのための「アリエル」 (ビーミッシュ)
04無伴奏ヴィオラのための「新しい世界のための9つの子守り歌」op.49 (グルズィ)