ミニ・レビュー
フランクを中核に中南米や故国クロアチアの20世紀作品で囲む異色対比が聴き耳をそそってやまぬ津々のアルバム。新奇を衒うのではない。独りピアノに向かい、尖鋭さに先走らず、自らのアイデンティティをどこか訥と真摯に音に映し出す、そんな佇まいがスタイルの違いを越えて諄々と伝わる熟たる逸品。
収録曲
01シルビオ・ロドリゲスの主題による変奏曲 (アンドレス・アレン)
02前奏曲、コラールとフーガFWV21 (フランク)
03組曲「クレオール舞曲」op.15 (ヒナステラ)
04前奏曲、アリアと終曲FWV23 (フランク)
05「8つの練習曲」〜3つの練習曲 (ボリス・パパンドプロ)