ガイドコメント
前作『人生×僕=』以来約約2年ぶりとなる、2015年2月11日リリースの7枚目のアルバム。ともに映画主題歌となった「Mighty Long Fall」「Decision」や国内外フェスなど、彼らの精力的な活動の充実ぶりがうかがえる力作だ。
収録曲
[Disc 1]
013xxxv5
7枚目のフル・アルバム『35xxxv』の冒頭に配されたイントロダクション。遠くで鳴るピアノや重めのビートをバックに語りを重ねた導入から、静寂を切り裂くように飛び出すシャウト。なにかが始まる予感を抱かせるに十分な内容だ。
02Take me to the top
タイトルにもなっている“Take me to the top”というフレーズを繰り返すサビから幕を開ける全英詞によるキラー・チューン。シャウトを交えたTakaの圧倒的なヴォーカルに変幻自在なアレンジなど、ワンオクらしさが詰まっている。
03Cry out
アルバム『35xxxv』からの先行配信シングルとして発表されたリード・ナンバー。サウンドに広がりを与えるアルペジオのほか、印象的なコーラスが随所に配されたロック・チューンで、大きなメロディを奏でるサビの開放感は抜群。
04Suddenly
ギターを中心としたシンプルなリフで押すロック・チューン。シンプルなアレンジながら、隙間をうまく使いつつここぞというタイミングで一気に爆発させるダイナミズムは、バンドとしてのアンサンブル能力の高さを思い知らされる。
05Mighty Long Fall
映画『るろうに剣心 京都大火編』主題歌の9thシングル。ドラムのビートとヴォーカルを中心に、空間系のエフェクトを効かせたギターで緊迫感を構築。ロングトーンでひと言ずつ置いていくような冒頭から、怒りをぶつけるようなサビへのメロディの変化も印象的だ。
06Heartache
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の主題歌に起用されたナンバー。ストリングスやアコースティック・ギターを主体としたスケールの大きなバラードで、やはりここでの主役はTaka。ハイトーンの美声で歌われる“I miss you”のフレーズは感動的。
07Memories
切り刻むようなギター・リフとドカドカと鳴る手数多めのドラムを中心にサウンドを構築したアップ・チューン。遥か昔の光がいまも届く夜空をモチーフに、“後追いはしない新時代”と高らかに世代交代を叫んでみせる姿勢が頼もしい。
08Decision
どこか民族的な響きをもたせたイントロから幕を開けるミディアム・テンポのナンバー。“決断”というタイトルが示すとおり、“足跡をたどっていくことだけが僕の人生じゃない”という強い想いを吐露。神聖なシンセの音色も効いている。
09Paper Planes (featuring Kellin from Sleeping with Sirens)
スリーピング・ウィズ・サイレンスのケリン・クインを迎えたナンバー。エフェクトを聴かせたコーラスをはじめ、随所にエレクトロ的な処理を施したアレンジが新鮮。中盤以降は一気にアッパーに展開し、派手なデジロックを響かせる。
10Good Goodbye
リムショットを軸にした軽めのドラムとアコースティック・ギターを中心に進む、爽やかなミディアム・バラード。“Goodbye〜”とファルセットで歌うサビをはじめ、強がりながら別れを前向きに捉える主人公の思いが胸に刺さる。
11One by One
Takaの強烈なシャウトで幕を開けるシリアスめなロック・チューン。中盤のラップ・パートをはじめシャウトは曲の全編に配されており、“戦場の前線に立っているんだ”という強烈なメッセージと彼らの決意をダイレクトに伝えている。
12Stuck in the middle
全編を通して強烈に高いテンションで突き進むキラー・チューン。破壊力抜群のサウンドについ体が動いてしまうが、怒りとも悲しみともつかぬ声で“Now I'm left with nothing”と繰り返すフレーズが耳に残る。
13Fight the night
クリーントーンを中心としたTakaの美しい歌声が印象的なナンバー。冒頭に登場する“price of war(戦争の代償)”というフレーズをはじめメッセージ性の高い歌詞も印象的で、スケールの大きなサウンドをバンドが一体となって奏でている。
[Disc 2]〈DVD〉〈STUDIO JAM SESSION Vol.2〉
01Mighty Long Fall
02Decision