ミニ・レビュー
このバッハの謎めいて今一つ捉えどころ漠たる曲集を、響きの軽やかさや音あしらいの敏捷さで新感覚と耳そよがせるのではなく、むしろ装飾を抑え、名手4人が高密度に相即相入渡り合って聴き入らせる。これいわば正対の構え。しかし“精神”で重装せぬ自在さが耳を縛らない。熟成秀逸の業。解説も津々。★
収録曲
J.S.バッハ:
01音楽の捧げ物BWV1079 (全曲)
02ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調BWV1021
03フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調BWV1038
演奏
アンサンブル・アウローラ (エンリーコ・ガッティ(VN) マルチェッロ・ガッティ(FT) ガエータノ・ナジッロ(VC) グイード・モリーニ(HC))