ミニ・レビュー
ベザイデンホウトの軽快な指さばきから紡ぎ出される音楽は、作品の優美さの裏側にある悲哀や絶望といった感情をも見せつける。それは鍵盤と戯れるようにあらゆるパッセージを余裕で弾きこなす技巧が、指回りの速さだけでなく、旋律、和声の微細な変化への思慮深い対応にも結びついているためである。
収録曲
モーツァルト:
[Disc 1]
01ソナタイ長調K.331
026つの変奏曲ヘ長調K.398〜パイジェッロのオペラ「哲学者気取り、または星占い」の「主よ、幸いあれ」の主題に基づく
03ロマンツェ変イ長調K.Anh.205 (K.Anh.C27.04)
0412の変奏曲変ロ長調K.500
05ソナタハ長調K.309
[Disc 2]
0112の変奏曲ハ長調K.265〜「ああ、お母さん聞いて」の主題に基づく (キラキラ星変奏曲)
02ソナタ変ホ長調K.282
03アダージョ ヘ長調K.Anh.206a (A65)
04ソナタ変ロ長調K.281
0512の変奏曲変ホ長調K.353〜「美しいフランソワーズ」の主題に基づく