ミニ・レビュー
アイドル歌謡ど真ん中の「キラキラ光れ」が、なにしろ秀逸。アルバムとして聴いても、ティム・バートン映画みたいなインストで始まり、メンバーからのメッセージで終わる構成(通常盤)といい、ファンタジックな世界を過不足なく提供して、至れり尽くせり。EDMよりアイドル歌謡が似合ってるのもイイ〓
ガイドコメント
Hey!Say!JUMPの通算4枚目となるオリジナル・アルバム。ヒット・シングル曲「ウィークエンダー」「明日へのYELL」ほか、バラエティに富んだ一枚に仕上がっている。
収録曲
01Fantasist
アルバム『JUMPing CAR』の冒頭を飾る2分弱のインストゥルメンタル。海外ドラマのオープニング・テーマのような、ゴージャスかつドラマテイックな展開だ。作曲編曲は映画『アップルシード アルファ』などを手がける高橋哲也が担当。
02JUMPing CAR
アルバム・タイトル曲は、車のエンジン音とともにスタートするタイトルどおりのゴキゲンなポップ・チューン。“キミ”とドライブをして海へ行くというデートの様子を、トロピカルな音を織り交ぜながら描いている。
03Walk
メロディは切なく物憂げながらリズムはタイトというギャップがクセになるポップ・チューン。しかしながら、これぞジャニーズ王道のダンス・サウンド。何気ない日々の積み重ねが大事であることを綴った、しみじみと心が温かくなる内容だ。
04SHen SHera SHen
エフェクトをかけた無機質なコーラスではじまるエレクトロなダンス・チューン。呪文のようにも思えるサビでのタイトルの連呼が妙にクセになる。途中に挟み込まれるクールなラップも繰り返し聴きたくなる。
05ウィークエンダー
土曜日の夜というデートにもっともうってつけの日のワクワク感を閉じ込めた、アゲアゲのポップ・チューン。ファンキーなストリングス、R&Bテイストの女性コーラスがアッパーに盛り上げる、遊園地のようなダイナミックかつファンタジックな一曲だ。
06キラキラ光れ
夢を抱きにくい時代だからこそ希望を失わない、というメッセージを感じるポップ・チューン。ジャニーズJr.として切磋琢磨してきた彼らだからこその説得力のある言葉をちりばめている。本人出演のハウス「バーモントカレー」CMソング。
07愛よ、僕を導いてゆけ
好きな人の気持ちがわからないという、切ない想いを綴ったシリアスかつ哀愁漂う雰囲気のダンス・チューン。畳み掛けるようなメロディが、情熱的なヴォーカルをよりいっそうホットに昇華させている。思いつめたような歌い方も◎。
08Fever
エモーショナルなホーンでスタートするアップ・チューン。豊満な女性ヴォーカルをちりばめたR&B要素あり、祭囃子テイストのメロディありと、にぎやかな展開の楽曲だ。“出来ないことなどないぜ”と綴る強気で勝気な歌詞も粋。
09Boys Don't Stop
アゲアゲのEDMとエフェクトをかけまくったヴォーカル&ラップがマッチしたダンス・チューン。気だるい歌い方と快活な歌い方を使い分けた、メリハリのあるヴォーカルがユーモラスだ。前向きな歌詞に勇気付けられる。
10Dangerous
タイトルどおりの“危険”な薫りが漂うセクシーな歌詞が際立つ、ハイテンポのダンス・チューン。マイナー・コードのオペラ調のエモーショナルなサウンドがドラマティックだ。半分以上が英語詞で、滑らかなヴォーカルも心地よい。
11Chau♯
恋人と“甘フワ”な時間を過ごす喜びを綴った、弾むようなメロディのキャッチーなパーティ・チューン。とびっきり元気いっぱいに繰り返す、アゲアゲの掛け声&コーラスはハイテンションMAX。夢心地になれる一曲だ。
12ヨワムシ★シューター
“テケテケ”と鳴るギターなどグループ・サウンズの要素を取り入れた、爽やかなロック・チューン。海を連想させる歌詞&サウンドのゴキゲンな一曲で、伸びやかなホーンの音色がアクセントとなってサウンドに奥行きを与えている。
13明日へのYELL
全員でのユニゾンが心地よい、合唱のような側面も感じさせる“ハイテンポのバラード”といった趣のポップ・チューン。前向きな姿勢をみせるポジティヴな歌詞とキャッチーかつ温もりあふれるメロディが心地よい一曲だ。
14Farewell
歪んだヴォーカルとマイナー・コードのメロディが緊張感を与えるが、進むにしたがって“光”が見えてくるエレクトロなダンス・チューン。“限界より先へ”“はじけよう”“走れ”といった言葉をちりばめた歌詞は、疾走感あふれるサウンドにぴったりだ。
15Very Very Happy
ピアノとストリングスの高貴かつロマンティックなサウンドに柔らかく優しい歌声を乗せた、美しいバラード。タイトルと同じ歌詞をユニゾンで歌うサビは、特に思わず体を揺らしたり口ずさみたくなるはず。砂糖のように甘い世界観に浸りたい一曲。
16Viva!9's SOUL
韻を踏んだ言葉遊びのような歌詞を紡ぐ歌声&ラップ&掛け声が楽しい、ユーモアたっぷりの楽曲。メンバーそれぞれの個性に合わせたサウンドで特徴を紹介する、テンポが途中で変わりまくる自己紹介ソングだ。アルバム『Viva!9's SOUL』のボートラ。
17Puppy Boo
ホーンを大胆に使ったミュージカル調のゴージャスなジャズ・ナンバー。相手の女の子を“Puppy Boo”と呼ぶ余裕のある(背伸び!?)男性目線の歌詞がお茶目。アルバム『Viva!9's SOUL』のボーナス・トラック。