ミニ・レビュー
ベートーヴェンの三重奏曲「幽霊」の冒頭からして度肝を抜く。猛烈なスピード感と苛烈な表現が押し寄せてくる。マイスキー、ラクリン、ランラン、モンテーロなどスター・プレイヤーが犇めく熱狂のライヴに心躍るアルバムである。聴きもののソロ以外のアンサンブル曲も刺激的演奏の嵐である。★
ガイドコメント
2007年のヴェルビエ音楽祭でのマルタ・アルゲリッチと仲間たちの演奏を収録した2枚組。アルゲリッチのソロによる「子供の情景」をはじめ、ミッシャ・マイスキー、ユーリ・バシュメット、ラン・ランら豪華な面々による至芸をたっぷり楽しむことができる。
収録曲
[Disc 1]
01ピアノ三重奏曲第5番ニ長調op.70-1「幽霊」 (ベートーヴェン)
02子供の情景op.15 (シューマン)
03ロンド イ長調D.951「大ロンドー」 (シューベルト)
04マ・メール・ロワ (ラヴェル)
[Disc 2]
01アルペジオーネ・ソナタ イ短調D.821 (シューベルト)
02ヴァイオリン・ソナタ第1番Sz.75 (バルトーク)
03パガニーニの主題による変奏曲 (ルトスワフスキ)
04リリー・マイスキーのための「ハッピー・バースデイ」による即興
演奏
[1] [2] (1)〜(3)マルタ・アルゲリッチ(P) [1] (1)ジュリアン・ラクリン(VN) ミッシャ・マイスキー(VC) (3)(4)ラン・ラン(P) [2] (1)ユーリ・バシュメット(VA) (2)ルノー・カピュソン(VN) (3)(4)ガブリエラ・モンテーロ(P)