ミニ・レビュー
晩年に空前絶後の境地に達したホロヴィッツ、86年シカゴでのライヴ録音。聴く者の心をとろけさせるようなロマンティシズムに貫かれた演奏は、誰にも真似できない世界。70年代までの彼しか聴いたことがないという聴き手はこの機会にぜひ触れて欲しい。74年と86年のラジオ・インタビューも収録。
ガイドコメント
“鍵盤の魔術師”という言葉がふさわしいヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、ホロヴィッツの未発表ライヴ音源(1986年10月26日録音)。スカルラッティ、モーツァルト、スクリャービン、リスト、ショパンなどがプログラムされた最晩年の貴重な記録だ。
収録曲
[Disc 1]
01ソナタ ホ長調K.380 (D.スカルラッティ)
02ソナタ ホ長調K.135 (D.スカルラッティ)
03アダージョ ロ短調K.540 (モーツァルト)
04ロンド ニ長調K.485 (モーツァルト)
05ピアノ・ソナタ第10番ハ長調K.330 (300h) (モーツァルト)
06練習曲嬰ハ短調op.2-1 (スクリャービン)
07練習曲嬰ニ短調op.8-12 (スクリャービン)
[Disc 2]
01アラベスク ハ長調op.18 (シューマン)
02「巡礼の年 第2年」〜ペトラルカのソネット第104番S.161 (リスト)
03ウィーンの夜会第6番 (シューベルトによる)S.427 (リスト)
04マズルカ嬰ハ短調op.63-3 (ショパン)
05マズルカ ヘ短調op.7-3 (ショパン)
06スケルツォ第1番ロ短調op.20 (ショパン)
07「子供の情景」〜トロイメライop.15-7 (シューマン)
08「性格的小品」〜火花op.36-6 (モシュコフスキ)
09ラジオ・インタビュー1 (1986/10/25)
10ラジオ・インタビュー2 (1974/10/30)