ミニ・レビュー
1868〜78年の10年間に書かれた三つの傑作を、カピュソンはスマートに弾き進めていく。磨き抜かれた美音には色気たっぷり。技巧的なパッセージでは、細かい音符と軽やかに戯れながらスリリングな快感をもたらす。精彩に富んだ音楽運びと明るい雰囲気によって上質の愉悦感を生成した快演だ。★
ガイドコメント
フランスのヴァイオリニスト、ルノー・カピュソンがパーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管とサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」を録音。まだ40歳(2016年当時)ながら、すでに巨匠の域に達しているかのような存在感で、圧巻の演奏を聴かせてくれる。
収録曲
01スペイン交響曲ニ短調op.21 (ラロ)
02ツィゴイネルワイゼンop.20 (サラサーテ)
03ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調op.26 (ブルッフ)
演奏
ルノー・カピュソン(VN) パーヴォ・ヤルヴィ指揮 パリ管弦楽団