ミニ・レビュー
シャマユは“弾く”のではなく“描く”ことで作品の魅力を引き出していく。輝くような硬質さ、包み込むような柔和さ、光と影、水と炎……などコントラストの多彩な音色が、縦横無尽に鍵盤を駆け巡る完璧な技術によってコントロールされ、ラヴェルの作品に描き出された情景、物語、人物像を露わにする。★
ガイドコメント
前作『シューベルト:さすらい人幻想曲』で高い評価を受けたシャマユの第2弾は、シャマユが「フランス語をしゃべるように対峙できる作曲家」と語るラヴェルのピアノ曲集。シャマユ本領発揮の注目盤だ。
収録曲
ラヴェル:
[Disc 1]
01水の戯れ
02亡き王女のためのパヴァーヌ
03シャブリエ風に
04鏡
05古風なメヌエット
06グロテスクなセレナード
07ボロディン風に
08高雅で感傷的なワルツ
カゼッラ:
09ラヴェル風に「アルマンゾ、あるいはアデライーデの結婚」〜…風にop.17b第2巻第4曲●ラヴェル:
[Disc 2]
01夜のガスパール
02メヌエット嬰ハ短調
03ソナチネ
04前奏曲イ短調
05クープランの墓
06ハイドンの名によるメヌエット
07「2つのヘブライの歌」〜カディッシュ ハ短調 (ジロティ編)