ミニ・レビュー
ジャニーズでも一二を争うデカダンなルックスとは裏腹。朴訥な歌い手であるのは、誰もが知っている通り。2012年以降ソロ名義で発表された中から10曲を収録したこのベストでは、“無心”とも言える歌いぶりがむしろ魅力に。いかにもな渋谷系「SUMMER NUDE'13」も、この声だからかえって鼻につかない。不思議。
ガイドコメント
2016年1月27日リリースのベスト・アルバム。2006年リリースのソロ・デビュー・シングル「抱いてセニョリータ」の2014年ヴァージョンや、初CD化となる自身作詞の「Dreamer」などを収録している。
収録曲
01愛、テキサス
ティカ・αと永井聖一という相対性理論コンビによる楽曲で、タイトルどおりのウェスタン風味を醸し出しながらもどこか懐かしいメロディが哀愁たっぷりに響く。自身が主演したTBS系ドラマ『最高の人生の終り方〜エンディングプランナー〜』主題歌。
02LOVE CHASE
MONKEY MAJIKがプロデュースを手がけた、疾走感あふれるEDMナンバー。英語詞を導入した無機質なラップ&クールなヴォーカルがクセになる、危険な恋を離さないと連呼するミステリアスなラヴ・ソングだ。フジテレビ系アニメ『トリコ』エンディング主題歌。
03ERO (2012 version)
野島伸司が作詞を、前山田健一が作/編曲を担当した楽曲の“2012 version”。タイトルとおり、歌詞には色っぽい言葉が並ぶ。スパニッシュなテイストをうまく落とし込んだサウンドも詞世界に拍車をかけている。無機質な歌声がセクシーになりすぎず◎。
04怪・セラ・セラ
パスピエのメンバー(成田ハネダ、大胡田なつき)が手掛けた、表情をクルクルと変えるマジカルなポップ・ロックで、“怪・怪・怪 ケセラセラ”のフックほかユニークな詞世界が楽しい。日本テレビ系ドラマ『心療中-in the Room-』主題歌起用の7thシングル。
05SUMMER NUDE '13
自身主演のフジテレビ系“月9”ドラマ『SUMMER NUDE』主題歌となった、真心ブラザーズの代表曲のリメイク。アレンジはCHOKKAKUとOKAMOTO'S。夏の開放感ときらめきをふんだんにちりばめた、爽やかでシャレた質感がグッド。
06原始的じゃナイト〜アナログ ラブ〜
和田唱(TRICERATOPS)が作詞、久保田利伸が作曲、大沢伸一が編曲を手がけたアーバンでムーディなポップ・チューン。重厚なホーンの音色ととろけるように甘い歌詞、ドラマティックな展開のメロディがクセになる。
07HELLO
日之内エミ、Jeff Miyaharaら5人のコーラスと本人のヴォーカルの掛け合いがとびっきり爽快なEDM。秦 基博によるシンプルかつエネルギッシュなメッセージ性あふれる歌詞も、カラッとしていて心地良い。
08YOUR STEP
キュートで爽やかな口笛で幕を開けるポップ・チューン。プラスティックのコップとクラップでリズムを生み出す“カップス”を取り入れたポップでピースフルなサウンドは、思わずステップを踏みたくなるようなワクワクした響きに満ちている。
09抱いてセニョリータ (2014 version)
自身が主演のTBS系金曜ドラマ『クロサギ』主題歌に起用の楽曲の“2014 version”。激しいビートとキャッチーなノリが融合した、ロック歌謡。年上女性にじらされる美少年の痴情を初々しくかつストレートに表現している。
10Dreamer (New Recording Version)
本人が作詞、ヒロイズムが作曲、亀田誠治が編曲を手がけた楽曲の“New Recording Version”。未来への希望を歌ったポジティヴな歌詞と爽やかなバンド・サウンドがマッチしたポップ・ソングに仕上がっている。