ミニ・レビュー
奏される旋律、音型、果ては動機にまで血が通ったアファナシエフのモーツァルトは、音楽が“生きもの”であることを思い出させてくれる。彼の演奏の語り口は決して爽やかとはいえないが、重厚さ、確固とした意思と言語を感じさせるフレージングに耳を傾けていれば、その解釈に必ず納得がいくはずだ。
ガイドコメント
ロシアの鬼才ピアニスト、ヴァレリー・アファナシエフによるオール・モーツァルト・アルバム。2016年は名ピアニストにしてアファナシエフの師であったエミール・ギレリスの生誕100周年ということで、ギレリスに捧げられた内容となっている。
収録曲
モーツァルト:
[Disc 1]
01ピアノ・ソナタ第9番イ短調K.310 (300d) (旧全集:第8番)
02ピアノ・ソナタ第10番ハ長調K.330 (300h)
03ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331 (300i)「トルコ行進曲付き」
[Disc 2]〈DVD〉
01ヴァレリー・アファナシエフ 音楽とピアノについてのモノローグ
モーツァルト:
02ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331 (300i)〜第3楽章 トルコ行進曲 (全曲演奏)