ミニ・レビュー
デビューから20年余を経て、表現に重みと熟成を加えたネトレプコ。そんな彼女が、強烈な演奏効果をもつヴェリズモ・オペラの名アリア集を録音。発声が安定しているため、抒情的場面の艶やかさはもちろん、劇的な場面でも気品が漂うのは見事。パッパーノ率いるオケも実に雄弁。★
ガイドコメント
オペラ界の頂点に立つソプラノ、アンナ・ネトレプコの3年ぶりとなるスタジオ・アルバム。近年の声の熟成にぴったりといえるヴェリズモ・オペラの代表作からの名曲を収録。共演はアントニオ・パッパーノ指揮サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団。
収録曲
01歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」〜このとおり、私はただ普通に生きております…私は慎ましい侍女 (しもべ)です (第1幕) (チレア)
02歌劇「アンドレア・シェニエ」〜私の母を皆は手にかけました (亡くなった母を) (第3幕) (ジョルダーノ)
03歌劇「蝶々夫人」〜ある日、わたしたちは見ることになるのよ (ある晴れた日に) (第2幕) (プッチーニ)
04歌劇「トゥーランドット」〜ご主人様、お聞きください! (第1幕) (プッチーニ)
05歌劇「道化師」〜なんて炎を眼差しに宿してたのかしら!…あの大空で囀っている (第1幕) (レオンカヴァッロ)
06歌劇「ラ・ワリー」〜そうですの?ではわたしは遠くへまいります (さようなら、ふるさとの家よ) (第1幕) (カタラーニ)
07歌劇「メフィストーフェレ」〜あの夜、海の底に (第3幕) (ボーイト)
08歌劇「ラ・ジョコンダ」〜自殺!この苛酷な瞬間 (第4幕) (ポンキエッリ)
09歌劇「トスカ」〜歌に生き、恋に生き (第2幕) (プッチーニ)
10歌劇「トゥーランドット」〜この宮殿に (第2幕) (プッチーニ)
11歌劇「マノン・レスコー」〜あの柔らかなレースの覆いの中には (第2幕) (プッチーニ)
12歌劇「マノン・レスコー」〜身を僕にもたせかけたまえ/マノン、聞いて、僕の恋人/泣いているのはあなた?/独りぼっちで、破滅して、見捨てられて/あなたの腕の中へ、愛するお人 (第4幕) (プッチーニ)
演奏
アンナ・ネトレプコ(S) アントニオ・パッパーノ指揮 サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 (10)(12)ユシフ・エイヴァゾフ(T) (10)サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団