ミニ・レビュー
クラシック音楽への造詣も深い平野啓一郎の「マチネの終わりに」は、クラシック・ギタリストを主人公とした恋愛小説。全編に登場するギター音楽を、第一人者の福田進一が演奏。架空の名曲「幸福の硬貨」がついに音で聴ける(2ヴァージョン収録)が、新進気鋭の作曲家、林そよかの才能が素晴らしい。
ガイドコメント
クラシック・ギタリストを主人公にした、平野啓一郎によるベストセラー小説『マチネの終わりに』に登場する楽曲を、福田進一の演奏で収録したアルバム。物語のカギとなる架空の名曲「幸福の硬貨」は平野のイメージに従い、林そよかが作曲したもの。
収録曲
〈第1章 出会いの長い夜〉
01アランフェス協奏曲〜第2楽章 アダージョ (ロドリーゴ)
02イエスタデイ (レノン&マッカートニー/武満徹編)
03無伴奏チェロ組曲第3番BWV1009〜第1曲 プレリュード (J.S.バッハ/福田進一編)
04幻想曲op.54bis〜第2楽章 アレグロ (ソル)
05大聖堂 (バリオス)
06ガヴォット・ショーロ (ヴィラ=ロボス)
07この素晴らしき世界 (ダグラス/鈴木大介編)
08幸福の硬貨 (林そよか)
09タンゴ組曲〜第2楽章 アンダンテ/第3楽章 アレグロ (ピアソラ)
10黒いデカメロン〜第1曲 戦士のハープ/第3曲 恋する乙女のバラード (ブローウェル)
11ギター・ソナタ〜第3楽章 パスキーニによるトッカータ (ブローウェル)
12幸福の硬貨〜洋子に捧ぐ (林そよか)
演奏
福田進一(G) (1)飯森範親指揮 ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団 (4)オスカー・ギリア(G) (9)(10)エドゥアルド・フェルナンデス(G)
録音
(3)(6)〜(8)(11)(12)(14)2016.7