ミニ・レビュー
中世〜バロック、そして20世紀のリコーダー音楽を、コンソート、デュエット、室内楽などさまざまなスタイルで俯瞰した重要作の国内初CD化。きわめて上質な演奏だけでなく、2016年執筆の「リコーダー小史」、マンロウによる曲目紹介の日本語訳など44ページにわたる充実のブックレットも貴重。必携の2枚組。★
ガイドコメント
中世ルネサンス音楽の復興に多大な影響を及ぼしたマンロウは、リコーダーの名手でもあった。ここでは、中世から現代まで、リコーダーの広大な世界を俯瞰。マンロウの幅広い感性のなせる技が楽しめるアルバムだ。
収録曲
[Disc 1]〈中世〉
01イングリッシュ・ダンス (作者不詳) (13世紀)
02サルタレロ (作者不詳) (14世紀)
03愉快な歌 (バルビロー)
04ピエール・アテニャン出版の曲集〜4つのシャンソン (ジャコタン、ユーテュール、セルミジ)
05ファンタジー「木々の葉は青く」 (バード)
065つの舞曲 (ホルボーン)
077本のリコーダーのためのソナタ (シュメルツァー)
08グラウンド・バス上の3声のためのファンタジア (パーセル)
09リコーダーと2本のヴァイオリンのための協奏曲イ短調RV.108/P.77 (ヴィヴァルディ)
10リコーダーのための協奏曲第2番ニ長調 (バストン)
[Disc 2]
01マスク「エイシスとガラティア」〜さくらんぼよりなお紅く (ヘンデル)
02カンタータ第208番「楽しき狩りこそわが悦び」〜羊は憩いて草を食む (J.S.バッハ)
03カンタータ第106番「神の時こそいと良き時」〜ソナティナ (J.S.バッハ)
04マニフィカトBWV243a第1稿変ホ長調〜アリア「飢えている者は良いもので飽かせ」 (J.S.バッハ)
05劇音楽「お気に召すまま」〜緑林の木陰で (アーン)
062つのミュゼット (F.クープラン)
07スケルツォ (ブリテン)
08「プレーンの音楽の日の曲集」〜トリオ (ヒンデミット)
09ノドジロムシクイ (バターリー)
10リコーダー・ミュージック (ディキンソン)
演奏
デイヴィッド・マンロウ(BF) デイヴィッド・マンロウ・リコーダーコンソート ロンドン古楽コンソートのメンバー ノーマ・バローズ(S) ジェイムズ・ボウマン(C-T) マーティン・ヒル(T) ロバート・ロイド(BS)