ミニ・レビュー
7号車タカシ(末っ子担当)が20歳になり、全員が成人となった超特急のセカンド・アルバム。スタイリッシュかつ彼らならではの“ダサさ”も持ち合わせたリード曲「Seventh Heaven」ほか、昭和歌謡テイストな「LIBIDO」やアダルティな「Whiteout」など、メンバー7人それぞれをモチーフにしたナンバーも収録。
ガイドコメント
前作『RING』から約2年ぶりとなる、7人組のボーイズ・グループの2ndアルバム。シングル「スターダストLOVE TRAIN」「Beautiful Chaser」「Yell」などを収録している。
収録曲
01Seventh Heaven
啓示宗教用語で最高位の天国、そこから転じて最高の幸せを意味する言葉をタイトルに冠したナンバー。ミディアム・アップのワイルドなナンバーとして進んでいくが、中盤“愛……”のリフレインから一転、超アッパーなダンス・チューンへと変貌する。
02バッタマン (Lunatic ver.)
前山田健一が作詞曲を担当したナンバー。前山田節全開のジェットコースター・チューンで、タイトルどおり特撮系ヒーロー・ソング風のアプローチ。高速フロウでヴォーカルを繋ぎつつ、要所で“8号車”たちへの思いをシャウトしている。
03超えてアバンチュール
浅野尚志のペンによるハイパー・ロック・チューン。届かぬ想いと恋心、一方通行じゃ少し辛い……というのは、すべて二次元のキャラへの気持ち。アニメのフレーズを引用しつつ、“ヲタ”ならではの切なく熱い心情を叩きつける。
04LIBIDO
冒頭の1分ほどはメンバーのトークで進行するというユニークな導入で幕を開けるナンバー。サウンド&メロディはド直球の歌謡曲。ラッシュアワーで背中に押し付けられる“たわわな果実”から、妄想が爆発する男子ならではの心情が楽しい。
05スターダストLOVE TRAIN
小室哲哉の提供曲で、「バッタマン」との両A面で発表されたシングル。彼ららしい電車をモチーフとした歌詞のもと、シンセを幾重にも重ねたTKサウンド全開のサビでの爽快感は抜群。中盤でのハードなダンス路線への転調もユニーク。
06Beasty Spider
ターゲットを狙う蜘蛛をモチーフにしながら、セクシーな言葉をたっぷりと並べて危険な恋を描いたナンバー。クールかつバキバキなトラックでグイグイと攻めるダンス・チューンで、色気に満ちたヴォーカルを巧みに乗せていく。
07Beautiful Chaser (feat.マーティー・フリードマン)
世界的なギタリスト、マーティ・フリードマンをフィーチャリング・ゲストに迎えた10枚目のシングル。怪しげなギター・フレーズで幕を開けるオープニングから一貫して重厚なサウンドを構築しながら、ミステリアスな物語を歌い上げる。
08White Out
オシャレなピアノを中心としたスタイリッシュなサウンドが心地良いアップ・テンポのポップ・チューン。冬の街を舞台にした王道のラヴ・ストーリーが描かれており、ソロ・パートを中心に甘くキラキラとしたヴォーカルを響かせる。
09Peace of LOVE
佐々木博史がアレンジを手がけたストリングスをたっぷりと盛り込んだミディアム・アップのポップ・チューン。本当はこの世界はいつもたくさんの愛であふ溢れていると語る、スケールの大きな愛をハートウォーミングに描く。
10Yell
フジテレビ系ドラマ『お義父さんと呼ばせて』主題歌に起用された11枚目のシングル。鐘の音やストリングス、ピアノなどを取り入れたウェディング・ソングにぴったりのサウンドで進む、カラフルで多幸感に満ちたポップ・チューンだ。
11ライオンライフ
ピアノによるゆったりとした導入から“この目がええんやろ?“のキメ台詞で始まるオープニングがたまらない。だが、一転してコミカルかつダンサブルな路線へと展開。“ずっきゅんどっきゅん”というサビがクセになるユニークなナンバーだ。
12Clap Our Hands
ヒゲドライバー制作による、カラフルなピコピコ・サウンドが楽しいポップ・チューン。タイトルのとおりサビは“手ヲ叩コウ”というフレーズになっているほか、中盤では“コールアンドクラップ”も用意された、ライヴ仕様といえるナンバー。
13Always You
ここはまだ通過点、終点にたどり着くまで夢を掲げて進んでいく……これまで支えてくれた人への感謝とさらなる未来への思いを歌った感動的なバラード。ピアノやストリングスを配したドラマティックなサウンドも、ストーリーをさらに盛り立てる。