ミニ・レビュー
好々爺のむかし語りに似た味わいのワーグナーである。オーケストラの編成は小さめで重厚感には乏しいが、聴き進むうちにえも言われぬ桃源郷に至る。「タンホイザー」の序曲とヴェヌスブルクの音楽に漂う劇場的雰囲気が素晴らしい。ワルター晩年の至芸である。
収録曲
ワーグナー:
01楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
02舞台神聖祝典劇「パルジファル」第1幕前奏曲
03舞台神聖祝典劇「パルジファル」聖金曜日の音楽
04歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
05歌劇「ローエングリン」第1幕前奏曲
06歌劇「タンホイザー」序曲とヴェヌスベルクの音楽
演奏
ブルーノ・ワルター指揮 コロンビア交響楽団 (6)オクシデンタル大学コンサート合唱団
録音
(1)59.12 (2)〜(5)59.2 (6)61.3