ミニ・レビュー
名うてのヴィルトゥオーゾが齢を重ねて向かったはバッハの世界。才走った装飾や響きやテンポ大胆な対比といったケレンにはわれ関せず、過剰な思い入れの身振りも見せず、淡々といった風情で歩を運ぶ。自ずからなるバッハ、とでもいった音の佇まい。往年の技巧の冴えはないが、楚と澄明な音色は健在だ。
ガイドコメント
2017年に80歳を迎えるヴラディーミル・アシュケナージの約3年ぶりとなるバッハ・アルバムはフランス組曲全曲。長年ピアノ・ソロの録音会場に使用してきたポットンホールのあたたかい響きが、円熟味あふれる演奏の魅力をいっそう引き立てている。
録音
(1)~(3)2016.4 (4)~(6)2017.3