ガイドコメント
2017年11月1日リリースの4thアルバム。シングル「LOSER」「ナンバーナイン」「orion」「ピースサイン」のほか、“ハチ”名義での「砂の惑星」やDAOKOとの「打上花火」のセルフ・カヴァーなどを収録している。
収録曲
01飛燕
“飛んでいるツバメ”を意味する言葉を冠した、疾走感あふれるポップロック・チューン。繰り返されるハンドクラップとギター・フレーズのリフレインが印象深く、爽やかなヴォーカルとどこか懐かしさを覚えるメロディが心に響く。
02LOSER
本人と蔦谷好位置がプロデュース&アレンジを手がけた、ハイテンポの4つ打ち重低音がリズミカルなナンバー。挑発するような歌詞を紡ぐ畳み掛けるような早口ラップとエモーショナルなメロディに奮い立たされること間違いなし。
03ピースサイン
“君”が笑っていられるようにするにはどうしたらいいか、という心の葛藤を綴ったロック・チューン。弾むようなギター・フレーズは変化球のコード進行で飽きさせない。読売テレビ・日本テレビ系アニメ『僕のヒーローアカデミア』オープニング・テーマ。
04砂の惑星 (+初音ミク)
約4年ぶりにハチ名義でリリースした楽曲の米津歌唱ヴァージョン。ジャジィなピアノと畳み掛けるような旋律がクセになるサウンドの完成度の高さもさることながら、初音ミクに関する歌詞の緻密さも話題となった。『初音ミク マジカルミライ 2017』テーマ・ソング。
05orion
NHK総合アニメ『3月のライオン』エンディング・テーマに起用された、緊張感を煽るストリングスの音色と柔らかいメロディの対比がメリハリの効いたミディアム・チューン。本人と蔦谷好位置がプロデュース&アレンジを担当。
06かいじゅうのマーチ
童謡のようなキャッチーなメロディと子供に話しかけるようなシンプルな歌詞の、老若男女問わずすべての人々に向けたピュアなポップ・チューン。歌詞は森山良子の楽曲「今日の日はさようなら」の一説がオマージュとして引用されている。
07Moonlight
たゆたうような電子音をちりばめたベッドルーム・ミュージック。サウンドはドリーミーであるものの、絶望と希望の間にいるような、憂いを帯びた歌詞。そのギャップにグッとくる。繊細でありながら気怠さが全体に漂うヴォーカルが妙にセクシーだ。
08春雷
早口言葉のようなヴォーカルがクセになる、80'sテイストの鍵盤音とビートがリズミカルなエレクトロ・チューン。童謡のようなちょっと懐かしさを覚えるメロディは思わず口ずさみたくなること必至。流麗なコーラスも◎。
09fogbound (+池田エライザ)
曇り空のような気怠いムードが漂う霞みがかった歌詞とサウンドによくマッチした、池田エライザのスタイリッシュでやわらかなコーラスが映えるミディアム・チューン。エモーショナルな米津のヴォーカルも冴えている。
10ナンバーナイン
今“自分が存在していること”の奇跡に気付かされる、哲学的なアプローチも感じるリズミカルなエレクトロ・チューン。真摯なヴォーカルに胸を打たれる。ルーヴル美術館特別展〈ルーヴルNo.9 〜漫画、9番目の芸術〜〉公式テーマ・ソング。
11
アジアの民族音楽テイストを取り入れた、疾走感あふれるエレクトロ・チューン。“今この瞬間に夢中になれ”というメッセージが伝わってくる熱いヴォーカルや、エモーショナルなギター・フレーズと畳み掛けるような演奏に胸が熱くなる。
12Nighthawks
ファンタジーと現実を行き来するような歌詞が特長のロック・チューン。日常の延長上にある幸せを願う気持ちを綴った、ポジティヴな歌詞とメロディアスなサウンドが心地よい。情熱的でありながら落ち着いたヴォーカルが高感度大。
13打上花火
アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の主題歌として“DAOKO×米津玄師”名義で発表した楽曲をセルフ・カヴァーした米津ソロ・ヴァージョン。ヒットも納得の、メロディの“強さ”に脱帽。鈴虫の声からのスタートが印象的。
14灰色と青 (+菅田将暉)
米津のオファーにより菅田将暉が参加したミディアム・チューン。米津と菅田が交互にヴォーカルをとっており、それぞれのひたむきな歌声が胸を突く。音楽に対する真面目な二人の姿勢も感じられる一曲に仕上がっている。