ミニ・レビュー
ドイツの生んだ世界的スター・テノール、カウフマンが歌うフランス・オペラのアリア集。「アフリカの女」や持ち役の「カルメン」における朗々たる歌唱は聴きごたえ十分だ。「マノン」や「ミニョン」ではもう少し繊細さが欲しいところ。次はぜひワーグナーを聴きたい。
ガイドコメント
世界最高峰のテノール、ヨナス・カウフマンによるフランス・オペラ・アリア集。パリが近代ヨーロッパの中心地となった19世紀の、フランス音楽の黄金の輝きともいうべき作品たちが収録されている。共演はベルトラン・ド・ビリー指揮バイエルン国立管弦楽団。
収録曲
01歌劇「ロメオとジュリエット」~恋人よ!恋人よ!~ああ 太陽よ昇れ! (第2幕) (グノー)
02歌劇「ウェルテル」~翻訳…ああ、僕の夢は幾度もこの詩の翼に乗って~春風よ、なぜ私を目ざまスのか? (オシアンの歌) (第3幕) (マスネ)
03歌劇「ミニョン」~素直で純真な彼女にはわかっていなかったのだ (第3幕) (トマ)
04歌劇「カルメン」~お願いだ、カルメン、俺の言うことを聞いてくれ!~お前がが俺に投げた花を (花の歌) (第2幕) (ビゼー)
05歌劇「真珠採り」~お前なのか~聖なる神殿の一番奥 (第1幕) (ビゼー)
06歌劇「イスの国の王様」~姫君を守ろうとする女たちの心を~愛しい人よ、むだなことだ (第3幕第1場) (ラロ)
07歌劇「ホフマン物語」~おお、神よ!何という陶酔が (第4幕) (オッフェンバック)
08歌劇「アフリカの女」~素晴らしい国~おお、波間より生まれたパラダイスよ! (第4幕) (マイアベーア)
09歌劇「マノン」~やっと、マノン、ふたりきりになれたね!~目を閉じるとむこうにこじんまりとした住まいが見える (第2幕) (マスネ)
10歌劇「マノン」~君なのか!あなたでしたか!~この手を握りしめているのは (第3幕第2場) (マスネ)
11歌劇「ル・シッド」~ああ すべては終わった~至高の審判者なる神よ (第3幕第3場) (マスネ)
12歌劇「ユダヤの女」~ラシェルよ、主のご加護が (第4幕) (アレヴィ)
13劇的物語「ファウストの劫罰」~ありがとう、やさしいたそがれよ! (第3幕第1場) (ベルリオーズ)
14歌劇「トロイアの人々」~甲斐ない悔みよ!私はカルタゴを去らねばならぬ! (第5幕第1場) (ベルリオーズ)
演奏
ヨナス・カウフマン(T) ベルトラン・ド・ビリー指揮 バイエルン国立管弦楽団 (9)(10)ソーニャ・ヨンチェヴァ(S) (5)リュドヴィク・テジエ(BR)