ミニ・レビュー
フォーレだからといって淡い雰囲気なんかで弾かないのがチョン・キョンファらしい。鋼の線のような音色で大きく旋律を歌わせる。高揚と沈静のコントラストから作品の深みや陰影が漂い出し、フォーレの新たな側面を見せてくれる。フランクの語り口の味わい深さに思わず聴き入ってしまう。
ガイドコメント
70歳記念となるワーナー・クラシック移籍第2弾は、フランス作品集。チョン・キョンファ初録音となるフォーレのソナタと、40年ぶりとなるフランクのソナタと小品で構成。チョンの円熟の技が堪能できる一作だ。
収録曲
01ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調op.13 (フォーレ)
02ヴァイオリン・ソナタ イ長調 (フランク)
03前奏曲集第1巻L.117〜第8曲 亜麻色の髪の乙女 (ドビュッシー/ハートマン編)
04子守歌op.16 (フォーレ)
05天使のパン (パニス・アンジェリクス) (フランク/ケナー編)
06美しい夕暮れ (ドビュッシー)
演奏
チョン・キョンファ(VN) ケヴィン・ケナー(P)