ミニ・レビュー
古代より東西文化の交わるバルカン半島からトルコ周辺地域で生まれ、さまざまな要素を呑み込みつつ変化継承してきたトラキア音楽。その音世界を、地域発祥弦楽器&打楽器にチェロという多文化編成で、即興あり伝統様式あり、西欧現代曲も通底させてまさに時空混交体現。ケラスら4人の柔軟な音感覚が見事だ。★
収録曲
01ハムサ (フランク・ルリシュ)
02ニハーヴェント・セマーイ (S.シノプロス)
03ザッハー変奏曲 (ヴィトルト・ルトスワフスキ)
04ザルビとシュスタリ (オスタド・モハメアド・レザ・ロフティ)
05夜のツアー (アラビアの歌) (作者不詳) (伝承曲)
06私が鳥だったら (作曲者不詳) (伝承曲)
07日曜日の朝 (作者不詳) (ギリシャの結婚の歌ほか)
08Dast e Kyan (即興演奏) (シェミラーニ兄弟)
09デジタル・エチュード (イェルク・ヴィトマン)
10ハサピコ (作者不詳) (バルカンの伝承曲)
11カルシラマ (ロス・ダリー)
127/8のダンス (トラキアの伝統音楽)
演奏
ジャン=ギアン・ケラス(VC) ソクラティス・シノプロス(リラ) ビヤン・シェミラーニ&ケイヴァン・シェミラーニ(ザルブ&ダフ)