ミニ・レビュー
自らの曲を「叙情詩・叙景詩」と表し、日本の光景を映す具象的な題名のもとに印象を音や旋律に託したオーソドックスな見かけ。だが音楽は、伝統書法に拠らずゴツとソリッドな響きで音数多く畳みかける、パワフルな生命力を感じさせるもの。とりわけ佐藤の力演も相まった低域での強く速い動きが独自だ。
収録曲
菅井知延子:
01ふくろうと芸術家
02風穴 (ふうけつ)の空
03全身全霊
04足下を奪う雲海に立つ
05遠い夏の日
06組曲 桜田門外の変
07湖岸の月夜
08奥山の岩つつじ
09古井戸の二羽のカラス
10岩山の源流
11大縄文時代
12勇ましき岬のオオワシ (師 鷲見 (すみ)五郎先生 追悼曲)