ミニ・レビュー
三十歳少し過ぎの若さながら、世界のピアノ界で大注目のレヴィット。知らなかったという方は、こだわりが目いっぱい詰まったこの2枚組をどうぞ。親しい友人の悲劇的な死への奏者の感情が選んだ9曲。バッハから、リストの技巧的大曲、現代のジェフスキー、ビル・エヴァンスまで、とにかく通して鑑賞を。
ガイドコメント
ピアニストのイゴール・レヴィットによるアルバム。バッハ、リストなどのクラシック作品からビル・エヴァンスによるジャズ作品などまで、幅広い作品を取り揃えている。亡き友への追悼の意を示し、哀しみや喪失感を表現した一枚。
収録曲
[Disc 1]
01J.S.バッハによる幻想曲BV.253 (ブゾーニ)
02無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番BWV1004〜シャコンヌ (左手ピアノ用) (J.S.バッハ/ブラームス編)
03天使の主題による変奏曲変ホ長調WoO.24 (シューマン)
04組曲「夢 パート1」〜第3曲 立派な人間 (ジェフスキ)
[Disc 2]
01ワーグナー-舞台神聖祭典劇「パルシファル」〜聖杯への厳かな行進曲 (リスト)
02コラール「アド・ノス、アド・サルタレウム・ウンダム (主題-マイアベーア)」による幻想曲とフーガ (リスト/ブゾーニ編)
03ワーグナー-楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜イゾルデの愛の死 (リスト)
04「悲歌集」BV.249〜第7曲 子守歌 (ブゾーニ)
05ピース・ピース (ビル・エヴァンス)