ミニ・レビュー
往年の名カルテットの演奏特質が凝縮されたいわば極めつけ。昨今のクリア&シャープで4者独立な音とは対極。伝統的な「主役」が明確なアンサンブルだが、その響きのバランスの中から熱い情動がカタマリとなってグイと迫ってくる。正体は心底の共感あるいは直截な肉体性。濃密な時代の濃密な音楽である。
ガイドコメント
ヤナーチェク四重奏団による、ドヴォルザーク、ボロディン、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏作品を収録。彼らの洗練された音色により、カラーの違う作曲家のそれぞれの魅力が存分に引き出された名盤。
収録曲
01弦楽四重奏曲第12番ヘ長調op.96「アメリカ」 (ドヴォルザーク)
02弦楽四重奏曲第2番ニ長調 (ボロディン)
03弦楽四重奏曲第8番ハ短調op.110 (ショスタコーヴィチ)
演奏
(1)ヤナーチェク四重奏団 (2)(3)ボロディン四重奏団