ミニ・レビュー
デビュー10周年10枚目のアルバムである。イタリア・オペラの名アリアを中心に11曲をチェコのブルノで録音。幸田のケレン味のない歌唱は、ヒロインの心情吐露に強いシンパシーを呼び起こす。さまざまな女の“愛の諸相”を美しくはかなく歌うさまはまさに可憐。香月 修の「夜叉ヶ池」が素晴らしい。
ガイドコメント
ソプラノ歌手の幸田浩子によるメジャー・デビュー10周年を記念したアルバム。ヴェルディの「椿姫」、モーツァルトの「魔笛」などの名オペラ作品のアリアが取り揃えられている。アルバム10枚目、リリースごとに深みが増す幸田の歌声に魅了される。
収録曲
01歌劇「椿姫」〜不思議だわ!〜ああ、きっと彼なのね〜私はいつも自由で (ヴェルディ)
02歌劇「椿姫」〜さようなら、過ぎ去った日々の美しく楽しい夢よ (ヴェルディ)
03歌劇「ラ・ボエーム」〜ええ、私はミミと呼ばれています (プッチーニ)
04歌劇「ラ・ボエーム」〜私が独りで街を歩くと (プッチーニ)
05歌劇「つばめ」〜誰がドレッタの美しい夢を (プッチーニ)
06歌劇「夢遊病の女」〜ああ!信じられない (ベッリーニ)
07歌劇「ノルマ」〜清らかな女神 (ベッリーニ)
08歌劇「イドメネーオ」〜いったいいつ終わるのでしょう〜父よ、兄弟たちよ、さようなら! (モーツァルト)
09歌劇「魔笛」〜ああ、私は感じます、消えてしまったのね (モーツァルト)
10歌劇「ルサルカ」〜月に寄せる歌 (ドヴォルザーク)
11歌劇「夜叉ヶ池」〜百合のアリアと子守歌 (香月修)
演奏
幸田浩子(S) ラルフ・ワイケルト指揮 チェコ国立ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団