ミニ・レビュー
べーゼンドルファー・モデル290インペリアルは扱いの難しい名器と思っていたが、藤井が弾くと甘く透明に鳴る。フランス音楽の系譜をたどる構成のアルバムは、美しいピアニズムによって十全にその意図を伝えている。フランスつながりのモーツァルト作品と自作が、絶妙なアクセントとなっている。★
収録曲
01「クラヴサン曲集」第3巻第14組曲〜第1曲 恋の夜うぐいす (クープラン)
02「クラヴサン曲集」第3巻第18組曲〜第6曲 ティク・トク・ショク、またはオリーブしぼり機 (クープラン)
03フランスの歌曲「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲 (きらきら星変奏曲)K.265 (300e) (モーツァルト)
04ピアノのために (ドビュッシー)
05ヴォージュ広場のたそがれ (藤井一興)
06クープランの墓 (ラヴェル)