結成10周年を迎えリリースされた9枚目となるフル・アルバム。一体何を連呼しているのか? と思ったら“ねこ”だったという衝撃の「塔を登るネコ」。ポップな世界観と猫の組み合わせはなんともハイセンス。夏をテーマにした楽曲のアレンジもさまざまで、夏休みの思い出を詰め込んだような一枚になっている。
通算8枚目のアルバム。従来のかまってちゃんサウンドを押し進めつつ、ストリングスをフィーチャーしたり英語詞の曲があったりと新機軸が目立つ。ソングライティングの充実ぶりもめざましく、特にセンチメンタルでリリカルなメロディが全編で冴えていて、吸引力の強い作品になっている。
TVアニメ『進撃の巨人』Season2のED曲として制作された英語詞のナンバー「夕暮れの鳥」、現代の社会における救いを描いた「光の言葉」による両A面シングル。美しい透明感にあふれたメロディ、ノイジーなギターと美麗なシンセを融合させたサウンドなど、このバンドの特性が端的に示されている。
7作目のオリジナル・アルバムは、普通にいいバンドになってきたことが実感できる一枚。今時の若者をシニカルに捉えたはずの歌詞にももう少し切れがあるといいだろうし、サウンド面にも冒険が欲しいが、の子が良い曲を書くソングライターとして育ってきていることを実感できる。
神聖かまってちゃんのベスト・アルバム。21世紀のベルベット・アンダーグラウンド。2010年代のサブカル・ポップの総決算。「ロックンロールは鳴り止まないっ」を聴いて、そんな惹句が思い浮かぶ。自意識の肥大化が産み出したパフォーマンス(世界観)とは対照的に細やかに練られたサウンド。芸術である。
の子率いる4人組のメジャー第4弾となるオリジナル・アルバム。これまでどおりエレクトロと爆音バンド・サウンドが融合した音作りを基本としつつ、ほぼアコギだけの曲やヴァイオリンがメインの美麗なアレンジなど、かなり多彩になった。の子の泣けるメロディ・センスも絶好調な充実作だ。
限定生産シングル第3弾は“ゴクローサン(5963枚)”のみの販売。カップリング2曲は舞台が夏なのに、タイトル曲は春という天邪鬼はもちろん、卓越したポップ・センスも相変わらず。“ベルばら”直系なジャケのイラストを描いたのは、アニメ『聖☆おにいさん』の作画監督などで知られる浅野直之。
2014年第1弾にして1年半ぶりの、4946枚完全生産限定シングル。タイトル曲は、ヴォーカルに川本真琴を迎えたポップ・チューン。彼女が歌を務めることで、かまってちゃんの楽曲がいかに美メロなのかをあらためて感じることができる。川本のエキセントリックなシャウトと相性ばっちりの名曲。
その存在が緊張感を呼ぶキテレツ・ポップ・ロック・バンドが、アルバム発表に先駆けて発表するシングル。コーラスやシンセで装飾した壮大な空間が印象的な表題曲、みさこによる背伸び感満載の「熱いハートがそうさせないよ」、尾崎豊の顔がチラつく「おっさんの夢」と全編に“の子”のメロディが冴える。
4枚目のアルバムとなる今作。情緒性を演出するピアノと歌のメロディ・ラインが洗練されたイメージを持つが、例に漏れずその疾走感と爆発力は健在である。少年少女性の指標でもある夏休みをテーマに、大人になることを拒み続ける彼らが鳴らす音楽は鬱屈にまみれているが、どこか心打たれる。
神聖かまってちゃんとアニメ『電波女と青春男』の主人公・藤和エリオによるコラボ・シングル。作詞・作曲を神聖かまってちゃんの“の子”が手がけ、ヴォーカルをエリオが担当。ピコピコしたシンセによるキャッチーなメロディはかまってちゃんそのもの。エリオの歌声のはまりっぷりも嬉しい。
2008年に活動を開始した千葉県出身の4人組による二つのファースト・フル・アルバムのうちの一枚。当初はメジャー・リリース予定だったが、こちらは“諸般の事情”でインディ発売に。キテレツな世界観とローファイなサウンドは、圧倒的な個性として結実。鬱屈した精神を解き放つ……かも。
4ピース・ロック・バンドのファースト・ミニ・アルバム。一聴してあまりにも独創的な楽曲に唖然とするが、曲に込められた編曲上のアイディアやミキシングの遊びも相まって徐々に耳が釘付けに。歌詞のハチャメチャさも含め、これこそ本当のパンクかも。今後が楽しみだ。★