ミニ・レビュー
ペンデレツキがムターの演奏に惚れこんで書いた作品たち。テーマや旋律音型をめぐって難技巧を駆使しながら情の深みに向けて音や響きを濃密に起伏させていくその音楽の特質に、ムターは情色濃い音色語り口をぴたり響き合わせ求心緊迫のドラマを形作っていく。世界は重いが伝統音楽的聴きごたえに満ちる。
ガイドコメント
ペンデレツキ85歳の生誕記念アルバム。20世紀末から21世紀にかけてのペンデレツキ作品の多くを初演してきたムターの充実のアルバムだ。ここにはムターからの委嘱作を含め、すべてムターに献呈した作品集だ。
収録曲
ペンデレツキ:
[Disc 1]
01ラ・フォリア〜ヴァイオリン独奏のための
02協奏的二重奏曲〜ヴァイオリンとコントラバスのための
03ソナタ第2番〜ヴァイオリンとピアノのための
[Disc 2]
01メタモルフォーゼン〜ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲第2番
演奏
アンネ=ゾフィー・ムター(VN) [1] (2)ロマン・パトコロ(CB) (3)ランバート・オーキス(P) [2] (1)クシシュトフ・ペンデレツキ指揮 ロンドン交響楽団
録音
[1] (1)2014.1 (2)2011.4 (3)2017.11 [2] (1)97.1