ミニ・レビュー
「ベル・カント」となっているが、注目は「椿姫」だ。超絶のコロラトゥーラ技術が完璧なのは当然の事として、「清教徒」における劇的表現と歌唱技術融合の見事さ。その勢いで挑んだ「椿姫」である。カラス以来待望久しい真のヴィオレッタ歌い誕生も近いと見た。★
ガイドコメント
19世紀前半のイタリアで栄えた“ベル・カント・オペラ”は旋律の美しさと歌唱技巧を競うのが特徴。いまや世界の一流歌劇場のスターに成長したスミ・ジョーの実力が堪能できる1枚だ。
収録曲
01歌劇「セミラーミデ」〜麗しい光が (ロッシーニ)
02歌劇「夢遊病の女」〜愛する仲間の方々に-なんと晴れやかに (ベッリーニ)
03歌劇「ファルスタッフ」〜夏のそよ風に乗って (ヴェルディ)
04歌劇「清教徒」〜私は美しい乙女 (ベッリーニ)
05歌劇「カプレーティとモンテッキ」〜私はこうして晴れの衣装を-ああ、いくたびあなたのために (ベッリーニ)
06歌劇「シャモニーのリンダ」〜私は心の光 (ドニゼッティ)
07歌劇「タンクレーディ」〜死は恐ろしいものではない (ロッシーニ)
08歌劇「清教徒」〜あなたの優しい声が (ベッリーニ)
09歌劇「クリスピーノと死神」〜私はもう本売りのアンネッタではない (F.&L.リッチ)
10歌劇「椿姫」〜ああ、そはかの人か-花から花へ (ヴェルディ)
演奏
スミ・ジョー(S) ジュリアーノ・カレッラ指揮 イギリス室内管弦楽団 (10)オクタヴィオ・アレヴァロ(T)