ミニ・レビュー
銘器ストラディヴァリウス・デュランティの柔和な音色が心に沁みて雅趣あふれる新録音。美しい旋律を甘く奏でるだけではなく、随所に奏法の工夫が凝らされて進取の気性に富む。「黒い瞳」に漂う寂寥の感に、一皮剥けた千住真理子の深い思い入れが感じられる。
ガイドコメント
300年間眠りについていたストラディヴァリウスの名器、デュランティを弾いての名曲アルバム。EMI移籍後の『カンタービレ』『愛の夢』に続く第3弾となる作品で、丁寧に弾き込まれており、聴き手にやさしく語りかけてくる。
収録曲
01パガニーニの主題による狂詩曲〜第18変奏 (ラフマニノフ)
02夜想曲第20番 (遺作) (ショパン)
03ロマンス (シューマン)
04「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜アヴェ・マリア (マスカーニ)
05家路 (ドヴォルザーク)
06月の光 (ドビュッシー)
07カノン (パッヘルベル)
08夜想曲第2番 (ショパン)
09主よ、人の望みの喜びよ (J.S.バッハ)
10ハンガリー舞曲第5番 (ブラームス)
11亡き王女のためのパヴァーヌ (ラヴェル)
12スラヴ舞曲第2番 (ドヴォルザーク)
13黒い瞳 (ロシア民謡)