ミニ・レビュー
バッハは基本的には古楽器奏法を取り入れたものだが、特にそれぞれの第2楽章が異色。極端な弱音から、ヴィブラートをいっぱいにかけた妖艶な雰囲気まで演出。ムターに捧げられたグバイドゥーリナの新作(世界初録音)は、彼女の個性にぴたりの曲。音質優秀。
ガイドコメント
ムターによるドイツ・グラモフォンへのバッハ初録音と、グバイドゥーリナへの委嘱作という組み合わせ。後者は世界初録音。バッハは「四季」で組んだトロンハイム、グバイドゥーリナはゲルギエフとの共演という、魅力的な作品だ。
収録曲
J.S.バッハ:
01ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV1041
02ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042
グバイドゥーリナ:
03今この時の中で (ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲)
演奏
アンネ=ゾフィー・ムター(VN,(1)指揮) (1)(2)トロンハイム・ソロイスツ (3)ワレリー・ゲルギエフ指揮 ロンドン交響楽団