ガイドコメント
デビュー以来初のベスト・アルバム。2枚組全18曲に加え、ボーナスCDとしてライヴ盤を収録した豪華な内容。10年にわたる活動の輝かしい軌跡をたどった記念盤。
収録曲
[Disc 1]
01BEETLEBUM
楽器の音色から、メロディから、センスよく消化されたビートルズのエッセンスが匂い立つ好曲。かつてはジュリアン・コープ似とされたデーモンの歌唱も、ここではジョン・レノン似へと変身。辛辣な歌詞は誰を歌う?
02SONG 2
猫も杓子もニルヴァーナと騒ぎ立てる以前の初期ニルヴァーナを思わせるロック・ナンバー。ハードなサウンドと自己を見つめるクールな歌詞とを対比させた構成が秀逸なこの曲は、『ブラー』の2曲目との理由からこの題に。
03THERE'S NO OTHER WAY
91年4月15日に発表された第2弾シングル曲で、全英8位を記録した出世曲。インディ・ダンスとシューゲイザーの間を行くようなサウンドは没個性かと思われるが、メロディやアレンジに、のちに大きく開花するセンスの源流がある。
04THE UNIVERSAL
05COFFEE & TV
微妙な音の上げ下げが醸し出すローファイ感覚が秀逸なメロディアス・ナンバー。途中でデーモンが煮詰まったため、グレアムが歌詞を書いてフォロー。歌もグレアムが担当している。デーモンのリズム・ギターも好演だ。
06PARKLIFE
07END OF A CENTURY
08NO DISTANCE LEFT TO RUN
09TENDER
恋人ジャスティーンとの別離を乗り越えるんだと、デーモンが女性聖歌隊とともに自らへと歌いかける荘厳なゴスペル・ポップ。彼らがこれほど明確に黒人音楽へのアプローチを披露したのも異例なら、神頼みする歌詞も異例。
10GIRLS & BOYS
ダンサブルでメロディアスな楽曲に、クールでシニカルな立ち位置から放たれた歌詞。彼らの英国バンドらしさが詰め込まれたこの代表曲には、ペット・ショップ・ボーイズによる強烈なカヴァー/リミックスも存在。
11CHARMLESS MAN
誰からも嫌われている場の空気が読めない男を、直球ギター・ロック・スタイルで揶揄した曲。タイトルがザ・スミスの「チャーミング・マン」に似ているためか、この曲で歌われるのはモリッシーだとする説も根強い。
12SHE'S SO HIGH
13COUNTRY HOUSE
14TO THE END
デーモンがステレオラブのレティシア・サディエール嬢とデュエットする、英国風味のフレンチ・ポップス。男なら誰もが憧れる伊達男、セルジュ・ゲンスブールになりきるべく、エレガントに熱唱するデーモンに微苦笑。
15ON YOUR OWN
典型的イギリス人バンドの彼らが、ヒップホップのエッセンスを意欲的に取り込んでみせたナンバー。ドラム・マシンを駆使したバック・トラックに乗せ、サビでは初々しいラップまで披露。こんなブラー、誰に想像できた?
16THIS IS A LOW
17FOR TOMORROW
18MUSIC IS MY RADAR
[Disc 2]<ボーナス・ライヴCD>
01SHE'S SO HIGH
02GIRLS & BOYS
03TO THE END
04END OF A CENTURY
05STEREOTYPES
06CHARMLESS MAN
07BEETLEBUM
08M.O.R
09TENDER
10NO DISTANCE LEFT TO RUN